「自信」は、腹底深いところに、どっしりと据えられているものです。浮ついた「乗りの良さ」は、単なる過信か慢心でしかありません。
自信は簡単には身に付きませんが、自信があるのと無いのとでは人生に大きな差が出ます。だから、誰だって自信を養いたいはずです。沖正弘先生は、次のように語ります。
「自信」は、腹底深いところに、どっしりと据えられているものです。浮ついた「乗りの良さ」は、単なる過信か慢心でしかありません。
自信は簡単には身に付きませんが、自信があるのと無いのとでは人生に大きな差が出ます。だから、誰だって自信を養いたいはずです。沖正弘先生は、次のように語ります。
これから具体的に何をするのか? それは一体誰のため・何のためか?
その原点は何か? これらのことを鮮明に描きましょう。
そして、それは決して自分個人の欲や満足のためではなく、公益のため・大義のための取り組みであることが肝要です。
決めた事は余程のことが無い限り、きちんと最後までやる。そういう人は、やり通すこと自体が習慣化しています。「なぜ始めたのか」という原点が潜在意識にしっかり刻まれており、行動や実践が無意識の領域に組み込まれているのでしょう。沖導師は、次のように述べます。
さあ、どうやってくつろいだらいいかです。のんびりコーヒーを飲みながら甘味
を味わうことも、美味しいお酒を嗜むことも、(可能ならば)しばらく午睡を取ることも、美術館や博物館を巡ったり、寺社参りの旅行に出掛けたりすることも、心身をくつろがせてくれます。
人生にとって、これらはとても必要なことですが、沖正弘導師が「くつろぐことの大切さ」において言われたい本旨は、さらに奥にありそうです。
潜在意識とは、第一にいろいろな習慣が自己化されたものであり、第二に「先祖代々の遺伝と後天的な体験の集積」されたものであると沖導師は教えます。
そういう深いところにある意識ですから、何氣(なにげ)なく決めているような場合でも、実は潜在意識が「われわれの判断力の基礎となって」おります。
自己暗示によって積極観念を養い、内部意識の中に潜む消極心を一掃する。
それが、成功への道となります。内部意識は潜在意識ともいい、我々の在り方を左右します。
筆者は高校二年生の三学期のとき(17歳)に、ある啓示を受けました。
「21世紀は人類にとって厳しい時代となるが、それを救うカギが東洋にある。
おまえは東洋を学べ」というものです。それが“声”となって天から降りてきて、腹にストンと落ちたのです。
松下幸之助塾長(松下政経塾)は常々、「強く願う」ことの大切さを説いていました。また、「本氣になる」ことの必要性も語っていました。
志の達成を強く願い、天命に本氣になる。このことを自分に対して、根気よく唱え続けましょう。そうすれば、それらが内部意識(深層意識)に自己暗示となってすり込まれていきます。
沖正弘導師の教えです。
よく、勝負は相手との戦いではなく、自分との戦いであると言います。実際、物事が成就するかどうかは、結局自分との戦いによって決まります。
その戦いで大切なのが、自分の意識の持ち方です。残念なことに、信念の強化を止め、希望の達成を阻む意識があります。沖導師によれば、それは消極的な意識と消極的な生活です。
目的を成就させるための心得について、沖導師の教えが続きます。
「まず自分の目的が合理的であるかどうか、実力の線に沿っているかどうかを検討して、不合理なものや、実力の伴わない欲求は空想であるから改めなければならない。更に自分の生活と努力がこの方向に向いているかどうかを考慮して反省し是正しながら努力を続けるべきである。」(1960沖正弘『ヨガ行法と哲学』霞ヶ関書房91頁)