其の五十三 天皇陛下の御製(お歌)にみる、国民の暮らしを思う大御心

天皇陛下のお歌を御製(ぎょせい)と言います。そこには、天皇という御位(みくらい)から発せられる「国家と国民を思うお氣持ち」が表されており、それを大御心(おおみこころ)と言います。

歴代天皇の御製を数首ご紹介しましょう。

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其の五十二 正統性があって尊崇出来、高い霊格を持った人物が中心に立つべき…

日本には「建国の理想」があります。それを表明されるのに最も相応しい人物は、人皇初代・神武天皇の血統と霊統を受け継がれる今上天皇です。

大和言葉・国学の師匠である河戸博詞先生の盟友・同志で、昭和天皇のご進講役であった三上照夫氏は次のように語ります。

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其の五十一 君主制は、人間心理をよく知った上で意味を論じなければならない…

「天皇によって、日本は一つの国として存在してきた」などと言うと、「いや、それは違う。皇位を巡っての争いなど、君主の存在自体が闘争の根源になっているではないか」といった反論が起こります。壬申の乱や、朝廷が並立した南北朝時代など、そう言えそうな事実が歴史にあります。

しかし、一般に君主国は、政争が緩やかになる傾向を持ちます。君主となれる可能性を有する人間(王族など)に限りがあることで、それが一定の歯止めとなり、際限の無い権力闘争を抑えることになるからです。

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其の五十 最大勢力のトップであっても、それはそれで「部分の代表」でしかない…

国家、会社、家庭。いずれも人間によって構成される集合体です。人間は集団を形成しながら生きていく存在であり、それらを統合する上で誰かが中心に立たなければ、それぞれ全体として一つにまとまりません。

その中心に立つ者のことを、大和言葉・国学の師である河戸博詞先生の盟友で、昭和天皇のご進講役であった三上照夫氏は「中心人格」と呼びました。国家の中心人格の場合、公平無私の人格をもとに、霊格と言うべき高い精神レベルを持ちながら、国家の進むべき方向性を指し示すことが役割となります。
三上氏は、続けて語ります。

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其の四十九 まとめ役に必要となる器を、どう養うか…

昭和天皇のご進講役であった三上照夫氏は、国家という生命体を発展させるためには、「第一に中心人格を持つこと、第二に共通の基盤として上下本末を自覚したる社会を形成すること、第三に建国の理想を持ち、中心人格がそれを時に応じて、自らの名に於いて表明すること」(2018宮崎貞行『天皇の国師 賢者三上照夫と日本の使命』きれい・ねっとp.309.)が要件になると述べました。

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其の四十八 国体のミナカは天皇であり、総理大臣はその補佐役…

人間も、会社も、国家も、生命体として発展することが大事であるというのが、昭和天皇のご進講役であった三上照夫氏の主張です。以下は、三上氏が衆議院会館で講演された際の内容です。

「国家という生命体が発展するにも、家庭や企業と同じく、体系化の三つの条件が必要であります。第一に中心人格を持つこと、第二に共通の基盤として上下本末を自覚したる社会を形成すること、第三に建国の理想を持ち、中心人格がそれを時に応じて、自らの名に於いて表明することです。」(2018宮崎貞行『天皇の国師 賢者三上照夫と日本の使命』きれい・ねっとp.309.)

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其の四十七 会社は、社長の器以上に大きくならない…

昭和天皇のご進講役であった三上照夫氏が説く「経営の五原則」の第二は、「社会的任務の自覚」です。「わが社の社会的役割を明らかに」し、「社業を通じて社会的任務を果たしているという」自覚が社員にも欲しいとのことです。
(2018宮崎貞行『天皇の国師 賢者三上照夫と日本の使命』きれい・ねっとp.264.)

即ち、仕事の意味、わが社の存在意義を明確にせよと。

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其の四十六 社員の幸せは、誇りと情熱を持てる仕事をすることにある

神武天皇が日向の国を治めたときの基本理念が、「蒙(くら)くして正しきを養ひ、(中略)慶(よろこび)を積み暉(ひかり)を重ね、多(さわ)に年所(とし)を歴(へ)たり」でした。(『日本書紀』巻第三 神武天皇・即位前紀)。

天孫降臨の際、まだ地上は暗い状態でしたが、ニニギノミコトとその子孫が正しい道を養い、慶事を重ねられ、長い年月を経て今に至りました、というのがこのお言葉の意味です。そうして、神武天皇はご東征あそばされ、大和の橿原の地に都を定め、日本国の統治を進めていかれました。

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其の四十五 制度や仕組みは、目的を遂行するための手段や手続きに過ぎない…

民生を安定させ、精神文化を向上させ、正しい統治の道を行くこと。そうして国民の暮らしを向上させることは、人皇初代・神武天皇の大御心そのものでした。昭和天皇のご進講役であった三上照夫氏は、次のように述べています。

「戦後日本が採用したアメリカ型の民主主義は、統治の手段のひとつにすぎず、統治の理念、国家の目的ではないと三上は語っていた。いわれてみれば、なるほど、民主主義も三権分立も意思決定の手続きであり、手続きをどんなに精緻に整えてもそこから国家の存立と発展の理念が生まれるわけではない。」(2018宮崎貞行『天皇の国師 賢者三上照夫と日本の使命』きれい・ねっとp.253.)

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其の四十四 憲法十七条に示された、日本人の心の在り方や、問題解決の心得…

憲法十七条は文章にまとめてあるのですから、その意味で成文憲法です。
しかし、そこには普段文章化されていない、日本人の「心の在り方」や「問題解決の心得」といった、日本社会の深層に息づいている「和の精神」が込められています。

私見が入りますが、各条文の要点と、その主旨を一言ずつ述べておきます。

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