其の八十四 志は、ただ闇雲に考え、適当に立てればいいというものではない

自分の天分・天性は何か。それを具体的にどう生かすか。そもそも、天分・天性を生かすのは何のため・誰のためか。これらが明確になったときに、志が立ったということになります。

天分とは「天からいただいた我が持ち分」、天性とは「天からいただいた我が個性や特性」のことです。一人一人顔立ちや性格が違うように、誰にでもその人特有の天分や天性があります。

続きを読む

其の八十三 しっかりした志を立てたいなら、余分な力を抜いて感性を磨こう!

「上達するために余分な力を抜く」という心得は、志を立てる場合にも必要です。立志において、どんな余分な力の抜き方をしたらいいかというと、第一に「こびり付いた知識」に翻弄されないということ、第二に俺が俺がという「自己中心的な自我」を和らげるということ、第三に「過度な嫉妬心」に振り回されないということでしょう。

続きを読む

其の八十二 力が抜けてきたら、上達の証(あかし)

諸道諸芸の動作において、それが上達しているということを一体何によって確認したらいいのでしょうか? 

それについて沖導師は、全身で動いているかどうかを挙げています。腰と腹、つまり丹田を中心に動作出来ていることが肝腎なのです。丹田を中心に全身が一つになれば、肩や手・足の力が抜けてきて、見た目にも美しい移動になっているはずです。

続きを読む

其の八十一 勝負の時には、呼吸をリードできた人が勝つ!

「勝負の時には呼吸をリードできた人が勝つ。隙は相手が息を吸いこんでいる時である。息を止めた時に動作の方向をきめ、吐く時に動作を開始する。このリズムを乱してやると、相手の構えは乱れてくるのである。こちらが相手の吸う息、吐く息をリードできたならば相手を支配することができるのである。」(1960沖正弘『ヨガ行法と哲学』霞ヶ関書房76~77頁)

続きを読む

其の八十 緊張と弛緩は、二つで一つであり、どちらも重要

沖正弘導師は、諸道諸芸のコツは呼吸の把握にあると教えます。

「素早い動作をするためには、素早く緊張できる神経と筋肉とをもっていることが必要である。緊張ができるためにはよくゆるんでいないといけない。よくゆるんでいてこそよくしまることができるのであってこの緊張と弛緩とをコントロールする大本が呼吸である。だから呼吸を把握することが諸道諸芸のコツを会得することである。だが呼吸を動作に際して意識的にコントロールしようとしてもできないのである。やはり、修練をつんだ結果、自然に身についてくるのが物事の呼吸である。」(1960沖正弘『ヨガ行法と哲学』霞ヶ関書房76頁)

続きを読む

其の七十八 この人に何を加えてあげたら、もっと成長するだろうかと考えてみる

心や呼吸が乱れると、重心に狂いが起こる。そして、「スキ(隙)」が生じるということについて、もう少し考えてみます。例えば、勝負欲や金銭欲などの私欲が強く現れますと、勝ちたい・儲けたいという焦りによって心が乱れます。心が乱れれば、呼吸が浅くなり、そこにスキが生じます。

続きを読む

其の七十七 心や呼吸が乱れると、重心に狂いが生じ、スキ(隙)ができる…

瞬間に応ずる身のさばきは、武道やスポーツばかりでなく、生活や人生においても重要です。生活即武道、人生即修練というのが基本であり、後れを取ることの無い速さは、普段から身に付けておくべき「武士の心得」でした。

続きを読む

其の七十六 丹田を中心に体幹が整い、中心力や統一力が生まれる

見るときには全身で見る、感じるときも全身で感じる。そうして、余分な力を抜きつつ、全身(統一された心身)で動作・対応出来るようになっていくことを上達といいます。

「考えていても駄目である。研究し、工夫して、練習を重ねる。そうして自分の心身をそれに適するように育てあげてゆく。これ以外に道にかなった奥義到達の方法はないのである。

続きを読む