その142 組織の結束力が弱まる4つのポイント(関係)

軍隊の「結束力が弱まりそうなポイント」として、前軍と後軍、大部隊と小部隊、身分の高い者と低い者、上官と部下という4つの関係が示されました。これらは、いずれも互いに反発し合う関係にあります。

前軍と後軍は、企業なら本社と地方に置き換えられます。本社がお高くとまれば、地方の支店や工場は、本社に対して卑屈になります。そこが亀裂の元になるのです。

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その141 組織というものは、放っておいたら必ず壊れるほうへ向かう…

組織というものは、放っておいたら必ず壊れるほうへ向かいます。元々、個々バラバラな人間が集まって集団を作っているのですから、努力しなければ崩れていくのは組織の性(さが)として当然のことです。

それは、軍隊という結束力の高い組織も同様です。孫子は組織の弱点、即ち「結束力が弱まりそうな点」を捉えながら敵軍を分離させ、勝運をこちらに導こうとしました。そこを衝けば、相手が一枚岩となってこちらに向かって来ることを避けられるという関係があるものです。

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その140 死地では奮戦あるのみ!思い切って戦う以外に生き残る道は無い

七、「圮地(ひち)」
山林や険阻な要害、沼沢など、行軍が困難な地が圮地です。「圮」には破れる、崩れるという意味があります。軍を進め難い地ですから、圮地は速やかに通過せねばなりません。

圮地を現代に置き換えますと、身動きが取り難く、軽はずみに関わると足元を掬われかねない場や状況に相当します。政治活動ならば、根深い対立を抱えていて、新人には手に負えない地域などがそれに近いでしょう。正義感から不用意に関わると、その問題への取り組みで、人生の大半を費やすことになるかも知れません。その問第解決こそ我が天命なりと、真底確信しているならその限りではありませんが。

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その139 外交交渉で主導権を握って、人民に貫目を示す!

「九地の法」の続きです。

四、「交地」
味方も行けるし敵も来られるという、往来し易い土地が交地です。どちらからも侵攻が可能な土地ですから、どんどん攻めて行けば、うっかり深入りしてしまいます。そういう場所で注意しなければならないのが、部隊間の連絡を断たれてしまったり、連係がちぐはぐになってしまったりといった事態です。

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その138 散地では戦ってはならず、軽地には留まってはならない…

敵味方の関係は、どんどん移り変わります。戦いは静ではなく、常に動の中にあるのです。そして、戦い方は土地の性格に応じて練らなければなりません。
それを九つに分けて説明したのが「九地の法」です。

一、「散地」
九地の中で散地だけが、自国領内が戦場となります。諸侯がそれぞれ、自国の地で戦う場合のことです。散地には「軍の逃げ散る地」という意味があり、兵士が逃げてしまうから戦いを起こしてはならない土地ということになります。

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その137 敵と味方の位置関係から、動的に地の利を得る!

『孫子』第十一章は「九地篇」といいます。この篇では、敵と味方が置かれている戦場(土地)の状況を九つに分析しつつ、その対応策を論じています。

九地の内、衢地(くち)・囲地・死地の三つは九変篇にも出て来ました。また、地形篇でも土地の形状を六つに分類していました。それらと重なる内容があるものの、本篇では敵味方の位置関係がより重視されており、さらに動的な内容となっています。相手の動きを捉えながら地の利を得ていくよう教えているのが九地篇です。

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その136 可よりも不可を考えよ!そうすれば失敗を避けられる

孫子・地形篇その四の文全体を、さらに分かり易く訳してみます。

「自軍の兵士の実力で、攻撃が十分可能であると思われるときこそ焦ってはいけない。敵軍の実力を客観的に把握し、その準備が万端である場合、攻撃は不可能であるということを冷静に覚るべきだ。そうでなければ勝利は危うく、五分五分の戦いとなってしまう。

反対に、敵軍の準備が不十分で、今なら攻撃が可能というときも焦ってはいけない。落ち着いて自軍の兵士の実力を観察しなければならず、現状では攻撃が不可能であると認識されたなら、やはり開戦は避けるべきだ。そうでなければ勝利は危うく、五分五分の戦いとなってしまう。

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その135 勝利が万全となる原理原則

以下の事柄を知っていれば、勝利は万全であると孫子は教えました。
これらは、現代においても変わらぬ原理原則であると言えましょう。

・こちらに、十分な実力があること。
・相手が、まだ準備不十分であること。
・地の利を、しっかり生かすこと。
・天の時を、よく掴むこと。

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その134 誉める事と叱る事、前回上手くいった方法が次回も通用するとは限らない

それから、部下に注意するときの心得ですが、間違いに気付いて既に反省している場合と、事態をよく理解出来ないまま浮ついている場合とでは対応が異なります。

前者には、一通りの注意の後で、労いや励ましの言葉を添えると良いでしょう。落ち込んでいて、反省していることもハッキリしているのですから、むしろ慰めるべきです。

後者に対しては、間違いを覚らせるよう、きちんと叱らなければなりません。勿論ガミガミ言えば済むというものではありませんから、冷静に筋道を通して説明しながら、理でしっかり問題点を指摘する必要があります。

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その133 誉めながら注意し、注意しながら誉める

孫子・地形篇その四の、「兵士」を「部下」に置き換えてみれば次のようになるでしょう。

「部下を赤ちゃんのように大切にすれば、部下はその優しさに感激して、一緒になって困難を乗り越えてくれるだろう。部下を我が子のように慈しめば、部下は一緒になって会社の危機に立ち向かってくれるだろう。

だが、手厚くするばかりで一人前の社会人に育てられず、反発を恐れて指示や命令を出せず、組織が混乱してまとめることが出来ないようでは、まるで我が儘し放題に成長してしまった子供のようなもので全く役に立たない。」

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