その165 役に立ったことを認めてくれ、誉めてくれるのは君主や将軍のみ

立派な座敷に座っている人物が、立ち上がって縁側に出る。そして、庭先に跪(ひざまづ)く間者から情報を受ける。時代劇を見ていると、そういう場面にしばしば出くわします。間者は身分が低くても、トップかそれに近い人物と直(じか)に会えるのだなと感心させられます。貴重な情報は何人もの人を介するのではなく、出来るだけ直接、君主や将軍に届けるのがいいわけで、そのことを孫子は「全軍の中で、間者より親近な者は無」いと述べました。

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その164 スパイ活動は、まるで大人のかくれんぼ?!

人間には多くのタイプがおり、表舞台に立って人前に出るのが似合う人、新しい事を起こす創業に向いている人、その理念・理論を構築し仕組みを考案するのに長けている人、舞台裏の裏方役に徹するのが好きな人、皆が迷っているときの決断が得意な人、誰かが決めてくれた後なら知恵を働かせられる人など、いろいろ存在します。

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その163 スパイや間者に五種類あり、死間は生きて帰れない

続いて、スパイや間者、間諜(かんちょう)には五種類あるという解説に入ります。

《孫子・用間篇その二》
「間者の用い方に五種類ある。郷間(きょうかん)、内間(ないかん)、反間(はんかん)、死間(しかん)、生間(せいかん)だ。これら五間を一緒に働かせながら、その動きを知られないのを「神の如き治まり」と謂(い)う。それは君主の宝とすべきことである。

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その162 情報収集にあたって最も重要となるのが、人による洞察力と判断力

戦争くらい出費の多い難事はありません。「十万の大軍を起こして千里の遠くに出征させ」るのですから、国民にとっても政府にとっても莫大な経費の掛かる取り組みになります。その上、戦争は非常事態なのですから「国の内外が騒動となり」、道路は兵士の移動と戦車や物資を運ぶ輜重車(しちょうしゃ)の通行が優先されます。人民の生活に制限が掛けられ、農民らは軍隊への奉仕に忙しくなり、耕作に励めない者が多数現れるでしょう。

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その161 開戦前に展開される、情報戦や宣伝戦に負けてはならない

筆者の世代の場合、スパイと聞けば「007」や「スパイ大作戦」、「0011ナポレオン・ソロ」などの映画やドラマを思い起こします。主人公のスパイは、強くて格好良く、冷静でジョークも言え、ハンサムで美女にモテモテです。

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その160 無意味で無駄な戦争は、決して起こしてはならない…

戦闘に勝った、敵城を奪ったと喜んでいるだけではダメです。勝利後の占領政策がきちんと行われませんと、抵抗運動が激しく起こるなどして統治の負担が多くなり、却って国家の「凶事」ともなります。敵の人民が占領軍の方針に従わず、ゲリラ戦などで激しく抵抗して来るですから、勝利までの軍費が無駄となり、その後の費用も嵩(かさ)みます。結局、掛けた軍費が無駄になり、その様子を孫子は「費留」と呼びました。

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その158 火が風上に発生したときは、風下から攻めてはならない…

続いて、火攻めの注意事項が説明されます。

《孫子・火攻篇その二》
「火攻めというものは、必ず五通りの火の変化に従って対応すべきだ。火の手が敵陣内に発生したときは、早く外からも応じよ。火の手が敵陣内に発生したのに兵が静まりかえっているときは、そのまま待機して攻めてはならない。その火勢を見極めつつ、攻めるべきなら攻め、攻めてはならないなら止めればいい。

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その157 一見派手な火攻めにも、辛抱強さが求められた…

火攻めには、下記の五種類があります。但し、これら五つは火攻めにおける別々の攻撃目標というよりも、そのときの状況下でどこなら攻められるか、どこを焼けば有効なのかを判断するための項目と考えるべきでしょう。

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その156 悲惨な火攻めについて、孫子は何を語っていたか…

戦争には、甚大な被害をもたらす火攻めが付きものです。大東亜戦争の際、アメリカ軍による空襲によって50万人以上の一般国民が殺害され、その多くが火を原因に亡くなりました(広島・長崎の原爆被害含む。総死者数は諸説有り)。

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