二つの道の、どちらかを選ぶ。そうしないと、両方とも失ってしまう。そういう究極の選択が筆者にもありました。
松下政経塾を28歳で卒塾した私は、生計を立てるため、鍼灸指圧師の資格を生かして治療院を開業。業界誌から2回取材を受けるほど実績を上げていましたが、30代前半から次第に講義・講演が増えてきて臨時休診が多くなり、もうこれ以上二股は続けられないと考え、思い切って治療院を後輩の鍼灸師に任せて隠退しました。それは30代半ば頃のことで、そのとき屋号から患者、残っていた消毒用エタノールに至るまで全部後輩に譲りました。