村山先生は10メートルの巨大年表を上から眺め、石器時代でお茶を飲み、現代でタバコをふかしたそうです。人類全史を鳥瞰(ちょうかん)することで、東西文明による800年周期交代の事実が発見されたのでした。
なお、800年周期というのは交代期が800年毎にやって来るという意味であり、実際の文明波は1600年で1サイクルとなります。それを「1文明年」と呼び、文明の「冬」から始まって「春」へ進み、さらに「夏」から「秋」へ到達して1サイクルが完結します。
村山先生は10メートルの巨大年表を上から眺め、石器時代でお茶を飲み、現代でタバコをふかしたそうです。人類全史を鳥瞰(ちょうかん)することで、東西文明による800年周期交代の事実が発見されたのでした。
なお、800年周期というのは交代期が800年毎にやって来るという意味であり、実際の文明波は1600年で1サイクルとなります。それを「1文明年」と呼び、文明の「冬」から始まって「春」へ進み、さらに「夏」から「秋」へ到達して1サイクルが完結します。
社会秩序(SS)の研究の結果、「哲学の全盛期は必ず政治の下り坂」(林英臣著『文明法則史学入門』そふと研究所207頁)にあたるということが判明します。この事実に気付かれた村山先生ご自身が、これくらいのことは既に誰かが発見しているに違いないと思われました。でも、どの歴史書を見ても、政治の下り坂に哲学や思想が流行するということは示されていなかったそうです。
村山先生は、歴史の各時代に登場する人物を調べることによって、天才学の研究をされました。「ヒマな人間ですから天才論を研究しておりました。天才に関する本をいろいろ読んでおりました」(林英臣著『文明法則史学入門』そふと研究所198頁)と述懐されています。
第3章「知の文明法則史学、情の大和言葉、意の東洋思想」
◆21世紀は、東西文明が交代する世界史激変の転換期◆
◇より素晴らしい立志のため、文明の大局を観察しよう◇
本章では、綜學の三本柱である「知の文明法則史学」「情の大和言葉」「意の東洋思想」について述べます。
◆林英臣の大局
私の大局は、世界に広がっています。日本と日本人には、大転換期における世界の混迷を救う大きな役割があると信じているからです。
文明交代期のまっただ中にあって、世界人類全体の今後が本当に心配です。但しこのままですと、日本は本来の使命を果たすどころか、真っ先に亡び去る国家となりかねない状況です。従って、まず日本を放っておけません。当面の活動舞台を日本とし、日本再生の見通しを立てながら林塾と共に世界を相手に動きます。
【表層の原点1】筆者は高校2年生のある日、「21世紀は人類にとって困難な時代となるが、それを救うカギが東洋にある。おまえは東洋について学べ」という啓示を受けました。このインスピレーションが表層の原点となり、東洋学の研究と啓蒙によって、世界人類の救済に生きることに素志を定めたのです。(表層の原点というのは、今に至るまで本氣で継続している志(立志)の、そのきっかけとなった原点のことです)。
高杉晋作や久坂玄瑞、伊藤博文ら松下村塾の塾生たちは、師の吉田松陰から日本の将来を託されて志士となりました。筆者はどうかと言うと、「大和言葉の日本学」の師匠である河戸博詞先生、文明法則史学の師匠である村山節先生、そして松下政経塾の創立者である松下幸之助塾長から後を託されて、「東洋・日本思想家」としての志士になりました。
◆吉田松陰による徹底した啓蒙努力
松陰は、そこに人がいるなら、場所を選ばず持論を述べました。それは、牢獄の中でも、護送の途中でも徹底されました。野山獄では、同囚の人たちと孟子の輪講会を起こし、解説を加えて啓蒙に努めました。護送の途中では、付き添い役人に話し掛け、憂国の想いを熱心に伝えました。野山獄では獄舎の役人が、護送のときは監視の役人たちが、いつの間にか弟子同然になってしまったのですから凄いことです。
◆吉田松陰による本氣の立志教育
吉田松陰の本氣は、何よりもその行動に現れます。失敗はしたものの、この目で西洋文明を見てやろうと志してペリーの黒船に乗り込み、そのままアメリカに連れて行って貰おうとしました。鎖国の時代に、この本氣の決行は凄いことでした。