◇当選回数を重ねるのが目標の大臣病◇
名誉といえば、大臣という名誉がどうしても欲しくて、その地位に就けるまで当選回数を重ねることを、第一目標にしている政治家が沢山いるようです。いわゆる大臣病に罹っている人たちです。当選回数を重ねること自体は立派なことですが、それはあくまでプロセスであって、政治家として生きることの目的ではないはずです。そういう議員の地元では、支持者たちが一人の政治家の名誉のために、何十年も応援し続けることになります。
◇当選回数を重ねるのが目標の大臣病◇
名誉といえば、大臣という名誉がどうしても欲しくて、その地位に就けるまで当選回数を重ねることを、第一目標にしている政治家が沢山いるようです。いわゆる大臣病に罹っている人たちです。当選回数を重ねること自体は立派なことですが、それはあくまでプロセスであって、政治家として生きることの目的ではないはずです。そういう議員の地元では、支持者たちが一人の政治家の名誉のために、何十年も応援し続けることになります。
◇武士道も身体を重視した◇
名誉や財貨よりも自分の体を大切にしなさい。聞き方によっては、まるで臆病な生き方を勧めている教えであるかのようです。成功への努力を放棄し、繁栄への欲望も捨て、ただ自分の命さえ守れたらそれでいいとする、逃避の教えではないかというわけです。
◇道家の「処世の心得」◇
名誉や財貨など、名利に執着しないこと。そして、足るを知り止(とど)まることを知れば、危険はなく長く安泰でいられる。そういう道家の「処世の心得」を説明しているのが第四十四章です。
◇敢えてそっとしておき、自力の発揮を待つ◇
「無為」という、『老子』における重要なキーワードが本章にも出てきました。「そういうこと(水が素晴らしい働きを持っているということ)から私は、無為が有益であることを知るのだ」と。
◇誰もが聞いてくれる相手を捜している◇
水の浸透力は、一体どこから来るのでしょうか。それは、敢えて競わず、無理して争わない性質から来るのだと思います。わざわざ敵を作って、それを凌(しの)ごうとするのではなく、自然に相手に浸透していき、いつの間にか味方にしてしまうのが水の性質の一つです。
◇水に学べ◇
老子が理想とする生き方は「水」に譬(たと)えられます。水は最も柔らかいのに、滴(しずく)が長い間に岩をへこませていくように、堅いものを突き通す力があります。また、どんなところにも入っていく浸透力があります。混迷の時代を生き抜くためのヒントが、そういう水の性質にありそうです。
◇減らすと増え、増やすと減る◇
がめつくて、事ある毎に損をしないよう注意してばかりいる人は、長い目で見ると、却って損をしているものです。周囲は、その人から少しでも奪われてはなるものかという気分になり、騙されたりしないよう警戒することになります。結局その人は、回りから助けられることが減って、小さい利益に汲々として生活せざるを得なくなってしまいます。
◇自分の欠点を素直に認めることも重要◇
周囲を笑顔に変えてしまう沖気は、どこか抜けたところからくる愛嬌によっても生じます。とぼけた感じが回りを和ませる雰囲気を醸し出し、「こんなしっかりした人にも、ボケッとしたところや、足りないところがあるんだ」と、相手に安心感を与えます。
◇「知らぬはトップばかりなり」◇
陰気と陽気、それらを調和させる沖気の説明をし、発展的に陰陽論の意味を述べたところで、第四十二章の本文に戻ります。
続きは「人の嫌うところは、孤児と寡人と不幸者だ。それなのに王侯は、それらを自称としている」からです。「孤児と寡人と不幸者」は第39章にも出ており、既に説明しています。
◇陰中陽有り、陽中陰有り◇
また、陰陽論は造化の思想でもあります。男性と女性の違いが明確なほど結合力が高まり、電気のプラスとマイナスの差が大きいほどエネルギーが強くなるように、陰気と陽気の落差によって生成力が起こることを説きます。宇宙を成立させる造化の力、森羅万象の生成の根源を明らかにするところに、陰陽論の重要な意味があるのです。