No.48 堅いものや強いものほど折れ易く、滅びの元になる

◇切符を買う窓口で、とんでもない対応に出くわす◇

JRがまだ国鉄と名乗っていた頃、切符を買う窓口で、とんでもない対応に出くわしたことがあります。関東のある新幹線が停車する駅の出来事ですが、窓口が2つあって、客がそれぞれ10人くらい並んでいました。

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NO.47 組織というものは、少し気を緩めると、たちまち硬直化していく

◇部門は部門の得点、個人は個人の成果のみを競い合う◇

頑な(かたくな)で融通の利かない組織があるかと思えば、生き生きしていて柔軟に対応してくれる組織もあります。前者は規則を守ること自体が目的化していて、自分の任務が何のためにあるのかという原点認識や、全体から観てどうなのかという大局観を忘れている可能性があります。

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No.46 美しく老い、格好良く老(ふ)ける

◇「適当」と「良い加減」◇

老いについても、老化を不安に思い過ぎないで、美しく老いることや、格好良く老(ふ)けることを意識したいものです。何事も、年齢に合った「適当」や、世代に相応しい「良い(いい)加減」な生き方があります。

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No.45 現代文明を超える共生文明の創造へ向かおう

◇誰もが王侯貴族の暮らしをしている現代文明◇

さて、現代文明を享受する先進国では、(余程の貧困層でない限り)大多数の人々が王侯貴族のような贅沢な暮らしをしております。

昔であれば、輿(こし)や馬車などの贅沢な乗り物を使えるのは、召使いのいる身分の高い人かお金持ちだけでした。それが、ガソリンエンジンが発明されてからというものの、自動車の使用が一般化し、誰もが大変便利な車を所有するようになったのです。

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No.43 自然に生えてきた植物には、水遣りが不要

◇しゃしゃり出る社長に、嫌気が差して辞めていった社員◇

老子は「無為を為す」ことを尊びました。「無為」は為さないということですが、本当に何も為さないのかというとそうではありません。積極的に「為さないことを為す」のです。回りくどくて分かり難いかも知れませんが、その真意とするところを受け止めて下さい。

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No.42 豊かであった江戸期の農民

◇相対的に年貢の額は減っていった◇

「人民が飢えるのは、支配者が税金を沢山取るからだ。それで飢えることになる」。老子のこの言葉を聞くと、それはまさに近代に入る前の、我が国の農民の姿であったと思うことでしょう。江戸時代は身分の差がはっきりしており、生かさず殺さずという方針の下、農民は常に搾取に苦しみ、食うや食わずの境遇に喘(あえ)いでいたと。

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No.41 現代文明は、人間に幸福をもたらしているのだろうか

◇文明の意味や本質そのものから見直すときに来ている◇

お金というものは古代文明の昔から存在しておりましたが、とりわけ現代社会はお金がかかる世の中であり、全ての価値がお金で計られるようになりました。その原因に、欲望民主主義や膨張資本主義があります。

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No.40 刑罰以前に、しっかりした政治が行われているかどうか

◇大怪我をするのは権力者の側◇

天の裁きによって必ず天罰が下る。だから、人為の処罰はしないで天に任せればいいというのが前章の教えでした。本章はそれに続く内容として、天の司殺者に代わって人民を死刑にすれば、大怪我をするのは権力者の側であると諭しています。

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