空海と共に唐に渡った、もう一人の有名な僧が最澄(767~822、神護景雲元年~弘仁13年)でした。最澄は、その名の通り最も澄んだ理知的な思想家です。大変真面目な性格を持ち、自分を誇張させて見せようとするようなタイプではありませんでした。
最澄が開いた日本天台宗には綜學的な幅広さがあり、最澄もまた綜學の先達と見ることが出来ます。天台宗というのは、智?(ちぎ)という僧が、西暦6世紀のチャイナで大成させた仏教の一派です。天台宗の中心的経典は法華経で、一切衆生(全ての命あるもの)に仏性があり、成仏(仏と成って救われること)の可能性があることを教えています。