其の百二十 天人合一の人が困難に出会うと、必ず助け手が現れる…

天人合一や神人合一、あるいは梵我一如となればなるほど、我々は孤独ではなくなります。困ったときには天意や神意をいただくことが出来、必要な閃きやヒントも湧いてくるからです。

また、天人合一や神人合一となっている人が困難に出会いますと、必ず助け手が現れます。助け手は、まるで「神様の使い」と言えます。

困難や試練は、後から振り返ったとき、それらがあったからこそ、その後の成功が導かれたということに氣付かされます。そして、全てに感謝したくなります。そういう事実からも、悪は無いということになるわけです。

沖導師は、意識や信念の重要性を語られます。

「人生は観念によって左右され、信念によって成功、不成功を決定づける。人間はこの内部意識の強化法、浄化法を常時行じなければならない。常日頃自分の想念や感情を分析し、検討し、取締り、改造することのできる者が、幸福への道を進むことができるのであって、この事実は古来の偉人や聖人が歴史上にいくらものこしている。

われわれが幸福への道を歩もうとするならば、つねに希望を抱き、夢を描き、その実現を確信しながら、自分の一切の力を目的の達成に捧げ、あくまでも希望の実現するまで、努力し続けなければならない。」(1960沖正弘『ヨガ行法と哲学』霞ヶ関書房95~96頁)

成功や幸福は、普段の自分の思いが決定します。いかにして「常日頃の想念や感情を分析し」、よく内省しつつ、それを明るく元氣な方向へ切り替えられるかです。そして、自分の持てる力を目的に一点集中しながら、希望が実現するまで、飽くことなく努力を続けなければなりません。(続く)