其の百三 強く願い、鮮明にイメージするところから成功が導かれる…

思考によって、成功者ともなれば、没落者ともなります。そして、思考があらゆる「創造の元」になります。

「このように思考作用は創造の原動力であって、思考のないところに創造はあり得ない。また思考作用は宇宙の無限力と結びつく働きであると共に、内部の力を呼び起し方向づける働きでもある。古来偉人と呼ばれ成功者と言われる人たちは、よくこの思考は力なりという事実を知り、且つこの力を喚起し活用する方法を体得していた人たちである。」(1960沖正弘『ヨガ行法と哲学』霞ヶ関書房89頁)

創造は、常に思考の産物です。しかし、思考は雑念や妄想とは違います。きちんとした問題意識があり、問題の理由を冷静に分析し、そもそも本来どうあるべきかという理想を描いていくのが思考です。さらに、理想と問題の落差(ギャップ)を客観的に認識し、それを埋めるために何をどうしたらいいかを考えるのが「創造の原動力」となる思考です。

その創造的思考を起こすには、いかにして「自分を超えた力」を集めるかがカギとなります。それは、宇宙や天に結ばれた力と言い換えることが出来ます。理想やあるべき姿は、高次元である宇宙や天に結ばれていてこそイメージ出来ると思うからです。

そこに、「思考は力」と言い得る道があるのです。即ち、宇宙はそもそも無限力を秘めており、そこから力を引き出せる人が偉人や成功者になるというわけです。

こう言うと、「人間なかなか思った通りにはならない」という人が必ずいます。少し意地悪な言い方ですが、そういう人は日常「思った通りにならない」と思っています。だから、そう思った通り「思った通りにならない」人生を歩んでいるとも言えるのではないでしょうか。やはり、強く願い、鮮明にイメージするところから成功が導かれるのです。(続く)