以下の事柄を知っていれば、勝利は万全であると孫子は教えました。
これらは、現代においても変わらぬ原理原則であると言えましょう。
・こちらに、十分な実力があること。
・相手が、まだ準備不十分であること。
・地の利を、しっかり生かすこと。
・天の時を、よく掴むこと。
《孫子・地形篇その四》
「我が兵士(の実力)で攻撃が可であると知っていても、(準備十分な)敵への攻撃は不可であるということを知らなければ、勝利は半ばに過ぎない。
(準備不十分な)敵への攻撃が可であると知っていても、我が兵士(の実力)では攻撃が不可であるということを知らなければ、勝利は半ばに過ぎない。
(準備不十分な)敵への攻撃が可であると知り、我が兵士(の実力)で攻撃が可であると知っていても、地形において戦うことが不可であるということを知らなければ、勝利は半ばに過ぎない。
戦争を知る者は、動いても迷わないし、挙兵しても窮(きゅう)しない。だから、敵を知り己を知れば、勝利に危うさは無くなる。天の時を知り、地の利を知れば、勝利は万全となるのだ。」
※原文のキーワード
我が兵士…「吾卒」、勝利は半ばに過ぎない…「勝之半也」、戦争を知る者…「知兵者」、敵を知り己を知る…「知彼知己」、勝利に乃ち危うさは無い…「勝乃不殆」、勝利は乃ち万全となる…「勝乃可全」(続く)