こんにちは。今日の浜松は、風がやや強いですが暖かい日となりました。
◆日記(19日~26日)
・19日(土)高野山大学大学院の面接試験(二次試験)→なんとか合格!
・22日(火)国会綜學勉強会(第61回)オンライン講義~安岡正篤先生と経世瑣言
・24日(木)やまとことば「国学の世界観」オンライン講義~第二講マコト(哲理)
【お誘い】古事記の語り部、言本師(ことのもとし)を募集しております!
古事記は、漢字を用いながら大和言葉で表記された日本神話です(西暦712年成立)。大変貴重な神話でありながら、残念なことに古事記は次第に忘れ去られていきました。正史である日本書紀(漢文で表記)の陰で、存在が薄くなっていったのかもしれません。
やがて、江戸時代に古典研究の国学が盛んになり、本居宣長によって、やっと古事記は解読されます。成立後、千年以上に亘った“封印”が、とうとう解かれたのです。
しかし、一番重要な古事記冒頭の「宇宙のはじめ(別天つ神五柱)」「地球のはじめ(神世七代)」「人間のはじめ(修理固成)」については、明確な解釈がなされないまま現代に至ってしまいました。どの解説本を見ても、古事記冒頭部分は、簡単に触れるだけで終わっています(神々の多くが名義未詳のまま)。
その理由は、大和言葉の音義(一音一音の意味)研究が不十分であるところにあります。アマノミナカヌシの神の登場からはじまる神々の意味が、これまでよく分からなかったのです。
絵本「やまとことば神話」語り部養成講座では、大和言葉一音一音の仕組みからきちんと習うことで、神話冒頭の神々の意味を明らかにしていきます。
その基礎の上に、「宇宙のはじめ」「地球のはじめ」「人間のはじめ」という、最も大事な日本思想を学び取る構成となっています。
従って本講座から、他では聞くことの出来ない深い神話を伝えられる「語り部」が育つことになります。それが「言本師(ことのもとし)」です。
言本師は、分かり易い絵本「やまとことば神話」を用いて読み聞かせを行い、さらに読み聞かせを行う言伝師(ことつたえし)を育てていきます。
言本師や言伝師は、まさに二十一世紀のホメロス(ギリシャ神話の語り部)であり、令和の稗田阿礼(古事記を誦習)であると言えましょう。
その使命は、日本に原点回帰を起こして祖国をよみがえらせ、※大宇宙の生成発展に寄与し、人類の繁栄幸福と世界の平和に貢献するところにあるのです。(※松下政経塾を建塾された松下幸之助翁の精神)
現在、8月からの第四期生を募集しております。ただいま残席5名様です。
詳しくはホームページをご覧くださいませ。
peraichi.com/landing_pages/view/kataribe/
●評論・随筆●
◆なんと、大学院に合格しました!◆
48年間研究してきた東洋学を集大成し、綜學の内容をより深めるため、もう一度学生をやり直します。
合格したのは、高野山大学大学院(密教学専攻)です。三次に亘る、なかなか厳しい試験でした!
高野山大学は、東洋学を志した高校生のときに、既に進学を希望。その原点のまま、これから弘法大師空海の思想を学べることを幸せに思います。
4月に入学し、宇宙・生命・言葉・人間を綜合する密教の世界観について探究。それを講座に生かしてまいります。
◆防衛の心得を、空手の精神に学ぶ!◆
ロシアがウクライナ軍施設を攻撃(2月24日)。このまま全土制圧へ向かっている。いよいよ文明交代期中の、最激変期に突入する模様である。
こういうときほど、部分観ではなく、世界を大きく捉える全体観が益々必要だ。私は長年に亘って、全体を観、核心を掴み、流れを読むことの出来る指導者育成に努めてきた。
ロシアの狙い、欧米の意図、チャイナの目論見。それらを、大局的・複合的に把握し、心理戦や情報戦、宣伝戦に負けることなく、日本の生き筋を何としても見出さねばならない。
そして、防衛力の一層の向上は喫緊の課題だ。かつて、国家予算の中で一番の無駄遣いが防衛費であると言われてきた。日本は戦争放棄したから、もう誰も攻めて来ない。昔と違って国同士が経済で強く結びついているから、互いに損する戦争は起こらない。だから、無駄な防衛予算を無くし、その分を民政に使えばいいと。この相手任せの平和論は、いまや全く時代後れの主張となってしまった。
防衛力の必要性と心得は、空手の精神に学ぶべきと思う。沖縄空手によれば、日々の稽古の目標は、習った技を一生使わずに終わるところにある。それを如実に示している教訓が「空手に先手なし」だ。必ず受けから入る空手の「型」が、その精神をよく表している。
突きや蹴りによる一撃必殺の技を身に付けながら、生涯それを使わないところに妙味があるのだ。稽古に励んでいれば、相手の動きがよく見え、大抵の攻撃は除けられるし、制することも可能だ。その自信が威厳を生み、挑発に対する下手な手出しを防ぐもとともなる。
即ち、もしものときに相手に大きな打撃を与えるだけの攻撃力は必要だが、それは相手にリスクを感じさせ侵略を未然に防ぐためであって、実際に使う事態は避けねばならないと。
21世紀は東西文明の交代期であり、欧米は凋落し、アジアは興隆する。その中で、このロシア問題も、台中問題も、イラン核開発問題も起きている。「西の文明」の担い手である欧米は、ロシアとチャイナとイランなどを抑えようとしているのだが、それは「東の文明」の興隆を制止しようとする取り組みに見えてしまう(イランもアジア。西アジアに属す)。
まさに東西文明が衝突している今、転換期の混乱の中で異常心理が生じ、予期せぬ紛争や望まない戦争が勃発しかねない。国家は巨大な個人とも言える。個人であれば、面子に拘り名誉を求め、怒りと焦りの中で闘いを起こしてしまう。日本は冷静になって、アメリカの意図にも、チャイナの目論見にも巻き込まれないよう、細心の注意を払うべきだ。(総研レポート第58号より)