こんにちは。もともと空っ風で有名なところですが、今日の浜松は寒風が強い!明日は「氷雪解け雨水温む」という二四節気の「雨水」ですが、春らしい温かさになるでしょうか。
◆昨日は(一社)「綜學社やまとことば語り部養成協会」主催の「語り部養成講座」(第1期1回目)で、大和言葉48音の意味と、古事記冒頭に描かれている「宇宙のはじめ」について講義しました。
内容が盛り沢山でしたが、さすがは語り部「言本師」を目指す第1期生の皆さんです。とても熱心に学んでくださいました!
◆「NHK文化センター」でオンライン講義をします。
日時:2月28日(日)午前11時~12時30分
講座名 「アフターコロナを見通すための文明法則史学入門」
※詳細とお申込はこちらからお願いします↓
www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1224902.html
評論・随筆
師弟問答その一「知識は豊富だが冷たい人、勉強は苦手だが温かい人…」
【弟子の藤丸】よく勉強し、知識がとても豊富。思想や哲学も、いろいろ知っている。なのに、真心や思い遣りが見られず、あまり世の中の役に立っていないという人がいます。
ところが、そういう人がいる一方で、学問は苦手でも言葉に愛情があり、行動に慈悲の心が溢れているという人もいます。熊王先生、一体どういうことなのでしょうか? 学問は要らないのでしょうか?
【熊王先生】ふむふむ、知識が豊かで、言葉の上では、どう生きるべきかについて知っている。だが、人間的には冷たいという人が確かにおるな。反対に、特別学問を積んでいるわけではないのに、人格が温和で人を救ったり助けたりすることに熱心という人もおる。
結局それらは、どちらも生来(生まれ付き)の才能や性格を生かしてはおる。じゃが、前者は才能に偏り、後者は性格に頼っているとも言えよう。
やはり才能は、誰かの為・何かの為に生かそうとせねば、「喜ばれる喜び」という大切な感情を持てないまま齢(よわい)を重ねてしまうことになる。その「誰かの為・何かの為に生きることの尊さ」を学ぶところに学問の本質があるのじゃが、なかなかそうはいかない。結局、自分の欲得のための勉強から抜け出せず、学才を使って器用に世を渡るということで人生が終わっていくのだ。
また、生来の性格が温和で優しい者は、とても人から好かれ易い。じゃが、その性格の良さに安住してはならぬ。ただの善い人で終わったのでは勿体ないと思うのだ。
そこで、学問を積み知識を習得することで世の中を広く知り、自分の言行に筋道というものを通せるようになって欲しい。言葉に正義を表し、行動に原理を貫くのだ。そうすれば、必ず志士人物となれるはずじゃ。
【弟子の藤丸】分かりました! では、勉強するときは、その目的が世の為・人の為にあるということを忘れず、誰かの為・何かの為に生きようとするときは、もっと役に立てる自分となれるよう勉強に励めば良いのですね。
【熊王先生】おう、そういうことじゃ。まさに知行合一なり。藤丸も、ゆっくりだが成長しておるようじゃな。