正統性があって、尊崇出来る人から認められたら嬉しい…

こんにちは。昨日の北九州・小倉は、みぞれ混じりの天氣でした。

【ご案内】令和7年を、わが「命知元年」とする年間講座!
2025年は、いよいよ文明交代期の最激変期に突入します!

「東京・経世志塾」~日本の針路と国家百年の計~
peatix.com/event/4084826/view?fbclid=IwY2xjawHMj9pleHRuA2FlbQIxMAABHcAeqzEYGY5ZfBMdbW2Tzn7gpWl7koQvHNUVLzQhFbqaZSm_50EFHelNmQ_aem_8GeMeyDufTfvJyocDnYQKw

◆日記(12月12日~16日)
・12日(木)浜松・実家両親を見舞い昔話。仏壇の曾祖父母・祖父母に合掌礼拝
・13日(金)東京・空手道松濤會で稽古(2時間半)。松田学先生と対談・収録
・14日(土)東京綜學院で武士道講義(4時間半)、ワーク指導(2時間)
・15日(日)北九州(小倉)で弟子(奥村直樹)の応援講演(30分)
・16日(月)関西林事務所で終日執筆とデスクワーク

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【林英臣の講座等ご案内】

◆「綜医學」講座、来春4月からはじまります!
林英臣が長年に亘って説いてきた、綜合学問である「綜學」。
その各論であり、綜學の実学的集大成とも言える「綜医學」講座を、来年春(4月)から開講します。

医療人には、さらにその天職に自信をお持ちいただくために、
経営者には、会社組織をより“健康体”とするために、
政治家には、天下国家を“生命体”として発展させる「国手」となるために、
家庭人には、身近な人たちの健康増進(免疫力向上)を支える綜医學術者となるために学んでいただきたく存じます。

詳細とお申込は下記からどうぞ!
docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfKoNi_b9mkix1rofxJ1sjbnER8qwJS8ItfOyDi9faoDMxANg/viewform

◆【孫子の兵法・その42】
指揮系統は、紙に書いた組織一覧表のことではない!
note.com/hayashi_hideomi/n/nc5b8f1fdaf8d

◆戦前の日本がよく分かる~昭和2年刊行『大國民讀本』を読む!その22
皆で話し合って衆知を集めるのは、日本政治の伝統
note.com/hayashi_hideomi/n/n6fd01bbc6b91

◆YouTube「綜医學(日本医学)」の続き…
新シリーズ:密教ヨガに学ぶ神人合一の人生(3)
困るから工夫し、悩み苦しむから、人間は無限に進化する!

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●評論・随筆●

◆正統性があって、尊崇出来る人から認められたら嬉しい…(12月12日)

国家という集団には中心者が必要で、尊敬出来、その人から認められたら嬉しいと感じられる人物が、中心者となることが望ましい…

では、どういう人なら尊敬出来、どういう人から認められたら嬉しいでしょうか。

それは、「正統性があって尊崇出来る人」でしょう。

私利私欲が渦巻く中、エゴむき出しの権力闘争を経て権力者となったような野心家では、正統性も尊崇出来る聖徳(せいとく)も持ちません。

それに対し、君主のチスヂ(血統)と、君主が背負っている歴史や伝統の重みには、まさに尊崇すべき正統性があるということになります。

そして、そういう御方からいただく褒め言葉であれば、生徒が大好きな教師から褒められて嬉しいように、大人であっても嬉しいと感じるはずです。

立派な方(君主)から認められたら感激するという心理は、政治家にもあります。その心理が政治家の私心を抑え、「君主制の国は政争が緩やかになる」ことの一因になっていると推測する次第です。

◆神代からずっと続いている国、だから神国という!(12月13日)

皇位(天皇の御位)が神代(かみよ)からずっと続いている国、それが日本です。

正統性は「ずっと続いている」というところにあり、「尊崇の根拠」もそこにあります。

そのことを北畠親房(きたばたけちかふさ)という人が、『神皇正統記(じんのうしょうとうき)』という本に書きました。

「日本は神の国です。神代から皇統(こうとう)が絶えることなく続いているのは我が国だけで、他国には類例がありません。それで神の国というのです。」(神皇正統記)

北畠親房は鎌倉時代の公卿(くぎょう)で、同時に武将として活躍した人物です。親房は、鎌倉幕府を倒し、南朝を興した後醍醐天皇(ごだいごてんのう)の側近でした。

さらに歴史家でもあり、国体(日本の国柄)の尊さを本にまとめました。それが『神皇正統記』です。

昔は親房のような腹の据わった学者がいたものです。

◆罰を恐れず、正しい事を伝えるのが学者の使命…(12月14日)

昔は腹の据わった学者がおり、江戸時代初期の大学者、山鹿素行(やまがそこう)も立派でした。

素行は徳川幕府の御用学問である朱子学を、「まわりくどくて武士には役に立たない内容」と批判します。

刀を抜くときは、サッと抜くのが日本武士道精神であるが、朱子学は正坐黙想ばかりしていて、イザというときに役に立たないと。

そこで素行は、「朱子から離れ、孔子の原点に帰れ!」と叫びます!

それを述べた本が『聖教要録』で、出版によって幕府から罰を受け、素行は播州赤穂藩に流されました。

弟子たちは師を思い遣って出版を止めさせようとしますが、正しい事を伝えるのが学者の使命であると心得て本を出したのです。

山鹿素行は晩年「日本学」を大成させ、『中朝事実(ちゅうちょうじじつ)』という本を著し、そこに我が国の正統性の根拠を示しました。

◆天の命によって「王朝が交代」、それを革命という…(12月15日)

夏→殷→周→秦→漢・・・
これは、チャイナ古代における代表的な国名です。

「→」のところに、何が起こっているのか分かりますか?
答は「革命」です。

革命とは天命が革(あらた)まることで、天の命によって「王朝が交代」することを意味します。

王朝の交代、それは「別の国が誕生」したということに他(ほか)なりません。

そのことについて、江戸時代初期の大学者である山鹿素行は『中朝事実』という本を著し、革命が頻繁に起こるチャイナと、神代から「ずっと続いている国」である日本の違いを明らかにされました。

◆ずっと続いているということを、当たり前と思ってはいけない…(12月16日)

神代から「ずっと続いている国」が日本です。
その根拠は、人皇初代の神武天皇以来、皇位(天皇の御位)が途絶えることなく続いているところにあります。

この、ずっと続いているという事実を当たり前と思ってはいけません。
世界の国々は途中で滅びたため、神話の時代から続いているような国は一つも無いのです。

その結果、「民族固有の神話」と「現在の信仰」がつながらず、時代の推移とともに言語も大きく変化し、国民そのものが異民族の侵入や民族移動等によって、入れ替りつつ今に至っている国ばかりというのが実態です。

山鹿素行は、チャイナの歴史から、そういう事実を明らかにしました。「支那は君主の姓が30回ほど替わっており、異民族王朝も数回起こった。日本は神武天皇から2300年(当時)続いており、混乱は僅かしかない。」(中朝事実)