こんにちは。明日は秋分の日ですが、日中はまだまだ30度を超える暑さです!
◆日記(9月19日)
・19日(火)古事記語り部「言本師」養成講座・第6期2回目のオンライン講義
古事記とはどういう本か、古事記「地球のはじめ」の解説など
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●評論・随筆●
◆日本には日本の保守がある!◆
「日本を守りたい」、「日本人を危機から救いたい」。そう主張する若手政治家が、まわりに少しずつ増えている。活力があって、とても期待が持てるが、どこかに薄さや物足りなさを感じたりもする。その理由に、日本の国柄に対する理解不足があるのではないかと思う。
政治家天命講座で育成している議員は「志士政治家」だ。志士政治家は「志を持ったサムライ政治家」のことで、サムライは命を懸けて守るべきものを守ろうとする。日本には日本の保守がある。守るべき対象を弁(わきま)えてこそ、日本の保守となるはずである。
日本の保守の在り方について、吉田松陰は「君臣の義」と「華夷の弁(かいのべん)」の大切さを述べている。君臣の義は「天皇と臣民の秩序を失ってはならない」、華夷の弁は「日本(華)と他国(夷)の違いを弁えねばならない」という教えである。前者は国内に対して、後者は国外に対して持つべき心構えや氣構えを諭したものと言える。
我が国は神代(かみよ)から今にいたるまで、天皇をミナカ(本源的中心)と仰ぐ中心統一国家であり、それ故(ゆえ)諸外国とは国柄(くにがら)が大きく異なる。日本の政治家ならば、この事実を深く知って欲しい。そこに、日本において保守政治家を名乗る上で、必要不可欠な認識があるのだから。
それから、北畠親房の『神皇正統記』には「大日本者神國也(おほやまとはかみのくになり)」とある。神世から皇統が絶えることなく続いているのは我が国だけであり、他国には類例が無いことから神の国と呼ばれているという旨が記されている。
あるいは、山鹿素行は『中朝事實』の中で、「支那は君主の姓が30回ほど替わっており、異民族王朝も数回興っている。日本は一つの国として、神武天皇から2300年間(当時)も続いており、混乱は僅かしかない」と述べ、日本国の平和な連続性を顕彰した。
中心が連続するこの事実が「神の国」と呼ばれる所以(ゆえん)であり、それは国体(こくたい)」とも呼ばれる。神の国、国体、そこに我が国の尊厳があるのである。
一般的に、神の国としての国体を守ろうとするのが与党、これを認めたがらないのが野党と思われがちだが、必ずしもそうではない。与党の中に国体を知らない者が沢山いるし、野党の中に国体護持を信念とする者もいる。従って、与党なのか野党なのかは二の次であって、要は日本の国柄を真に理解しているかどうかである。
君主国は政争が緩やかになるという。その理由は、人間というものの性格と心理によって理解される。人間は相争う存在だ。だからこそ、人間集団には「統合の中心」が必要となる。国家という大集団なら尚更である。また、人は誰かに認められたときに心が和らぎ、同時に奮い立つ。では、どういう人なら中心として仰げるか。どういう人物なら、認めてもらえて嬉しいか。それは、正統性があって尊崇出来る人であろう。
現在君主国は27カ国ある。その中でエンペラーと呼ばれる君主は日本の天皇だけだ。欧州の場合、ローマ皇帝の流れをくんでいないと皇帝と呼ばれない。フランスのブルボン家やイギリス王家は、ローマ皇帝に縁がないのでキングでしかなく、皇帝家であったハプスブルク家、ホーエンツォレルン家、ロマノフ家は全て帝位を失った。人皇初代神武天皇から126代目にあたる今上天皇が、世界最高の正統性をお持ちであるという事実を誇りに思う。(政経倶楽部・日本政経連合総研 総研レポート第77号より)