No.61 幸福の基準は自分にある

少し落ち着くと、たちまち志を失ってしまう

人間の気持ちには、本当にあてにならないところがあります。名利や作為の欲望を超え、無為自然の生き方に一度は目覚めたとしても、少し落ち着くとたちまち志を失ってしまうことがあります。飽きやすく、冷めやすく、気が付けば目の前の欲得に心を奪われ、小さくまとまってしまう自分がいるのです。

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No.60 余分なことはしない、そのほうがよく育つ

否定の否定による肯定

為さないから為さない事がないというのは、否定の否定によって肯定を導いていく論法です。「手を加えないことで一切を行っていく」という意味なのですが、こういうあり方の例はいろいろあるでしょう。(あれこれ細かく)教えないから(自分で学ぶことになって)教えられない事がないとか、(安易に薬で)治そうとしないから(自然治癒力が働いて)治らないことがないといったことです。

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No.58 相手を慢心に導き、油断させるという裏の帝王学

反対の事をすると目的が叶う

縮めたいなら逆に張って(伸ばして)やれ、弱めたいなら逆に強めてやれ、廃したいなら逆に興してやれ、奪いたいなら逆に与えてやれという、反対のことを勧める真意を解説してまいりました。相手を器以上に剛強な状態に導いてやれば、「陽極まれば陰に転ず」という波動盛衰の働きによって、一旦は膨張するものの、必ず縮小廃絶の方向へ向かう。そういう事象は、確かによく起こります。

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