勤勉(きんべん、よく努めて働くこと)
よく努めて働くことを、勤勉といいます。勤勉も、人が守るべき立派な心がけです。そのお手本をどんな人に求めようが、結局太陽よりも優れた存在はありません。太陽は一分一秒も休むことなく、本当に勤勉そのものです。
勤勉(きんべん、よく努めて働くこと)
よく努めて働くことを、勤勉といいます。勤勉も、人が守るべき立派な心がけです。そのお手本をどんな人に求めようが、結局太陽よりも優れた存在はありません。太陽は一分一秒も休むことなく、本当に勤勉そのものです。
確実(正確な太陽をお手本に、信用される人になろう)
どれほど精巧(せいこう)な時計であっても、僅(わず)かながら進みや遅れが生じます。少しも間違いがなくて正確なものを探すとすれば、一番は太陽でしょう。時計が示す時刻を疑うことがあっても、太陽の日の出や日の入りが、今日もきちんと行われるかどうかを疑う人はおりません。
超然(ちょうぜん、何を言われても平気でいられるようす)
まだ一人前ではないときほど、いつも毀誉褒貶(きよほうへん、褒(ほ)められたり貶(けな)されたりすること)に心を動かされます。
少し褒められると有頂天(うちょうてん、得意になって思い上がること)になり、少し悪口を言われると、たちまち希望を失って肩を落とし、前に向かおうとする氣力を無くします。
慈愛(慈しんで愛すること)
昔から慈愛に富んだ聖者(せいじゃ、偉大な精神的指導者)は沢山(たくさん)いました。慈愛とは、深い愛情で人々を慈(いつく)しむことです。でも、愛情を持ち続けるのは、なかなか大変です。慈愛の永続性において、太陽に及ぶものは他にありません。聖者であっても、太陽には敵(かな)わないのです。
太陽を神様と受け止め、道徳の規準とすることは、幼稚な古代人の宗教のように見えるかもしれません。でも、そう思うことのほうが浅薄(せんぱく、浅くて薄いこと)です。
それから、近年日本で流行しているボーイスカウト(少年団)も、発端(ほったん、起こるきっかけ)は日本にあります。英国人(イギリス人)のバーデン・パウエル(1857~1941)という人が始めたので、英国から起こったと思っている人が多いのですが、そうではありません。
このように、共産思想的な政治や生活は、我が国では昔から存在していました。それは、自然に起こった美しい風習だったです。
しかし、外国から入ってきた共産思想は、似ているようでいて全然違います。どうして共産思想が生まれたのかという理由が別なのです。
林の補足:共産主義とは、私有財産を認めないで利益を平等に配分し、支配者のいない世の中を作ろうとする政治思想です。権力者が人民を苦しめ、金持ちである資本家が貧しい労働者から利益を奪い取るようなことがありません。これを社会主義とも呼びます。
今から1300年以上も前に(現代からは1400年以上前)、聖徳太子(しょうとくたいし)という立派な政治家が現れました。
太子は「憲法十七条」という、政治や生活の心得にあたるものをおまとめになりました。その第十七条に、次のように書かれています。