第7章 汎世界主義(はんせかいしゅぎ、世界に通用する広大な精神)
これまで述べてきたことによって、大日本主義がどういうものなのかについて、皆さんはよく理解されたことと思います。日本に立ち位置があり、祖国の原点に根ざした生き方をするのが大日本主義です。それと同時(どうじ)に、世界のどこに出しても偏(かたよ)ることのない、広大な精神でもあることにも気付かれたはずです。
第7章 汎世界主義(はんせかいしゅぎ、世界に通用する広大な精神)
これまで述べてきたことによって、大日本主義がどういうものなのかについて、皆さんはよく理解されたことと思います。日本に立ち位置があり、祖国の原点に根ざした生き方をするのが大日本主義です。それと同時(どうじ)に、世界のどこに出しても偏(かたよ)ることのない、広大な精神でもあることにも気付かれたはずです。
3 国民と君本主義(国民が歩む堂々とした大道が君本主義)
◆社員なら社長の志、市民なら市長の志を受け止めてみよう!
~世の中の多くの人が、民本主義と君本主義を誤解している~
君本主義の意義(いぎ)を正しく理解しますと、君本主義は我が国民性であることがよく分かってきます。国民が歩む堂々とした大道(だいどう)が君本主義です。
今の世の中は、偽物(にせもの)の愛国者、偽物の国士(こくし、その国の優れた人物)が多いようです。本物と偽物を選(よ)り分けなければいけませんが、どうやって判別(はんべつ、違いをよく見て区別すること)したらいいでしょうか。
2 忠孝(ちゅうこう)を本とし反逆(はんぎゃく)を赦(ゆる)さず(忠義と孝行を基本とし、反乱を起こして逆(さか)らうようなことがあってはなりません)
◆無私の心で命懸となって励むのが忠孝の生き方
我が国は忠孝一本の国です。忠孝は、忠義と孝行のことです。これらを基本に、日本国は神代の昔から開(ひら)けてきました。
奈良時代の貴族に大伴家持(おおとものやかもち)という人がいました。歌人(かじん)として有名で、小倉百人一首(おぐらひゃくにんいっしゅ)の作者の一人でもあります(中納言家持)。
第7章 君本主義(くんぽんしゅぎ、君主の本に国家がまとまるあり方)
世の中の多くの人々は、物事をまちがって理解したり、曲がった理解をしたりしています。人に対しても、物に対しても、思想に対しても、言葉や行動に対しても、どんなことに対しても誤解(ごかい)があります。
このように歴代(れきだい)の天皇は、一心に国民の幸福を願っていて下さいます。その天皇陛下の御心(みこころ)にそむき、もしも人の上に立つ権力者(けんりょくしゃ)が、君本主義(くんぽんしゅぎ、君主を根本とするあり方)を自己中心的な意味で重んじたらどうなるでしょうか。それは力で国民を抑えようとする覇道(はどう)となりますから、たとえ一時(いっとき)は栄えたとしても、必ず滅亡(めつぼう、ほろびること)の運命に行き着くでしょう。
こうして、我が国は神話の時代から、国民を大切にする民本主義を重んじてきました。歴代の天皇は、ことごとく民本主義であらせられたのです。
従って、我々国民も民本主義でありたいものです。武力や金力、権力などを使って、力で相手をねじ伏せる覇道(はどう)ではなく、大日本主義の皇道(こうどう)に立ちましょう。皇道は、中心者が皆を思いやる、民本主義で治めることを基本としています。
明治天皇御製の拝読を続けます。
明治天皇(第122代)御製
暑しともいは(わ)れざりけりにえかへ(え)る
水田(みずた)に立てるしづを思へ(え)ば
(意味)暑いと言ってはいられない。煮えかえるような水田に立って働く国民の苦労を思うならば。
明治天皇の素晴らしいご聖徳(天皇のご人徳)は、あらためて述べるまでもありません。徳川時代から近代国家へ転換(てんかん)したのが明治維新(めいじいしん)であり、そのとき天皇政治が復活しました。それを王政復古(おうせいふっこ)といいます。