其の百四十九 人間は病むのがおかしいのであり、治らないのが不思議…

生命は、常に陽陰(陰陽)のバランス(調和)を維持するよう働いています。
それは「神の働き」そのものです。

バランスを維持する力は、大宇宙の根源からいただいており、『古事記』は大宇宙の根源を司る神(働きや作用)を「アマノミナカヌシノ神」と呼びました。真言密教でいう「大日如来」や、「松下幸之助哲学」の「根源様」も同じ意味を持ちます。そして「沖ヨガ」も、同様に根源の働き(神)について説いています。

「神(宇宙、生命)は絶対智を皆に与えている。だから人間は病むのがおかしいのである。治らないのが不思議なのである。弱い筈はないのである。」
(1960沖正弘『ヨガ行法と哲学』霞ヶ関書房p.127.)

目には見えない働きや作用としての「神」は、最高の智慧を私たちに与えています。だから、病むのがおかしいのであり、治らないのが不思議であり、そもそも弱い筈(はず)はないと沖正弘導師は強調されます。

ところが、その反対が多いのはなぜでしょうか?

「しかるに現実にはその反対が多い。その理由は何であるかを考えてみよう。

それは生活の反映で、病気を作り出すのに好都合な環境と生活を続けているからである。慢性病で苦しんでいる原因は慢性病を維持するのにふさわしい生活を続けているからである。」(1960沖正弘『ヨガ行法と哲学』霞ヶ関書房p.127.)

何事も、原因があって結果が生じます。病氣には、病氣になる原因が「環境と生活」に潜んでおり、慢性病には、「慢性病を維持」してしまうような生活があるとのことです。

そこで、まず「異常を作り出す傾向が何であるかを知」り、そこから「正しい方向づけを」しなければなりません。

「われわれはその異常を作り出す傾向が何であるかを知らなくてはならない。一切を生活の反映と見て、それに対して正しい方向づけをする。これがヨガである。」
(1960沖正弘『ヨガ行法と哲学』霞ヶ関書房p.127.)

では、異常を作り出す元とは何でしょうか。その一つに、病氣に対する迷信があるのだそうです。(続く)