◇明治維新では、武士が立ち上がって武士の時代を終わらせた◇
これからの政治家は、幕末維新期以上の転換期を生きていくことになります。坂本龍馬や秋山好古のような大人物が、いっそう求められるのは当然です。
本当に格好良い(カッコイイ)生き方とは何か。その一つは、過去の地位や名誉にいつまでもしがみつかないで、何も無かったかのように飄々(ひょうひょう)として生きていくところにあります。
明治維新では、武士が立ち上がって武士の時代を終わらせました。「守るべきもの」を沢山背負っている上級武士よりも、それを持たない下級武士が主流でありはしたものの、これは画期的なことでした。
現代では、政治家が立ち上がって政治家の時代を終わらせねばなりません。志士政治家が決起して、既存政治家の時代を終わらせるということです。自分の活動によって、自分たちの存在基盤(政治家生活の基盤)を終焉(しゅうえん)させるのですから、これは本当に私心の無い人でなければ出来ない大仕事です。
◇日本改新の基礎が出来たら、後のことは人に譲り、率先して引退する◇
具体的に言えば、国会議員の手によって、国会議員を大幅に減らす仕事をやって欲しいのです。現状では、衆参合わせて定数で722名の国会議員がいますが、これを数分の一、出来れば150人程度に減らすべきでしょう。
改革によって地方分権が進み、道州制を敷くことになれば、自ずと国会議員は少なくて済むようになります。国の仕事は、外交・防衛、教育の中央調整、財政金融の中央管理などに限られてくるからです。
そういう根本改革のために国会議員になり、旧体制の解体破壊や、新体制の建設準備に努めるのが志士政治家です。そして日本改新の基礎が出来たら、後のことは人に譲り、率先して引退する。それくらいの潔さが無ければ、大改革は不可能と思うのですが如何でしょうか。(続く)