浪人や切腹を命ぜられても、永遠に御家を心配し続けよ…

おはようございます。早いもので、今年も師走に入りましたね。

◆日記(11月25日~30日)
・25日(月)橿原・林塾「政治家天命講座」関西拡大~武士道に学ぶ覚悟と本氣
・26日(火)坂出・林塾「政治家天命講座」四国拡大~武士道に学ぶ覚悟と本氣
・27日(水)広島・林塾「政治家天命講座」中国拡大~武士道に学ぶ覚悟と本氣
・28日(木)熊本・林塾「政治家天命講座」九州拡大~武士道に学ぶ覚悟と本氣講義前に「横井小楠記念館」を訪問
・29日(金)那覇・林塾「政治家天命講座」沖縄拡大~武士道に学ぶ覚悟と本氣
・30日(土)再建中の首里城、沖縄神社、沖縄県立博物館を訪問

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【林英臣の講座等ご案内】

◆「綜医學」講座、来春4月からはじまります

林英臣が長年に亘って説いてきた、綜合学問である「綜學」。
その各論であり、綜學の実学的集大成とも言える「綜医學」講座を、来年春(4月)から開講します。

医療人には、さらにその天職に自信をお持ちいただくために、
経営者には、会社組織をより“健康体”とするために、
政治家には、天下国家を“生命体”として発展させる「国手」となるために、
家庭人には、身近な人たちの健康増進(免疫力向上)を支える綜医學術者となるために学んでいただきたく存じます。

毎月1回、日曜日に開催します。会場は、関西(大阪)を予定しています。
時間は、午後13時から16時までの3時間で、2時間講義し、1時間は「手当て療法」や「言葉療法」、「呼吸療法」などを実習します(手当て 言の葉 長息 長生き)。

オンライン受講や録画受講も可能ですから、全国どこからでも受講できます。
現在、仮予約を受け付けております。講座内容など、詳細は下記フォームからご覧ください。

※受講料は一講1万円ですが、10回連続のお申込で11回目を無料とさせていただく割引制度も予定しています(但し、飛び飛び参加は不可。リアル参加出来ない場合は、オンラインもしくは録画で受講していただきます)。
docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfKoNi_b9mkix1rofxJ1sjbnER8qwJS8ItfOyDi9faoDMxANg/viewform

◆【孫子の兵法・その40】 戦争を未然に防ぎ、国家を存続させる基本とは
note.com/hayashi_hideomi/n/nbf61a2750af2

◆【孫子の兵法・その41】<試読版>
バラバラに戦っているだけだと、個人戦の寄せ集めにしかならない
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◆戦前の日本がよく分かる~昭和2年刊行『大國民讀本』を読む!その21
最古にして最新~太陽と日本、どちらも最も古くて最も新しい!
note.com/hayashi_hideomi/n/ncea7cf5b498e

◆YouTube「綜医學(日本医学)」の続き…
新シリーズ:密教ヨガに学ぶ神人合一の人生(3)
困るから工夫し、悩み苦しむから、人間は無限に進化する!

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●評論・随筆●

◆浪人や切腹を命ぜられても、永遠に御家を心配し続けよ…(11月26日)

「浪人や切腹を命ぜられたら、それも武士の大切な仕事であると受け止めよ。
浪人となれば山の奥に籠もるかもしれないし、切腹して果てれば土の下に眠ることになるだろう。そうなったとしても、永遠に御家(鍋島家)を心配し続ける心持ちこそ、鍋島侍の覚悟の入り口であり、我らの骨髄(基本軸)である。」

これは、武士道書で知られる『葉隠』の一節です。

人間、認められたり誉められたりすれば誰だってがんばれますが、浪人や切腹は、お役御免であり、責任を負わされての処分です。

これを前向きに受け止めよと言うのは、あまりにも酷な話でしょう。
御家に対して、恨み言を口にしたくなるのは当然のことです。

しかし『葉隠』は、そういう厳しい人生に出会った際でも、ひたすら御家を心配する氣持ちを持ち続けよと諭します。

そこには、今の日本人がすっかり忘れている人生観があります。

◆何があっても自分は決して日本を諦めない!(11月27日)

明治以来の西欧化と、戦後弱体化政策によって、すっかり骨抜きにされた日本。
お陰様、お互い様といった助け合いの心は、もはや忘却の彼方(かなた)へ。
政治は祖国を忘れ、政治家は目の前の動揺に狼狽(うろた)えるばかり…。
もうダメだ、日本に希望は無い。このまま亡国を待つしかあるまい。

そう思うのは至極(しごく)当然のことです!
自分が思っている本来の日本と、今の日本はあまりにも違うのですから。
つまり、国家はこの自分を見捨てたのだと…。

しかし『葉隠』は、だからこそ御家を憂いて、志士としての使命に励めと教えています。
何があっても自分は決して日本を諦めない、それが鍋島侍の覚悟の入り口であり、我らの骨髄(基本軸)であると言うのです!

そのための呪文となる言葉があります。

◆自分一人で日本を守ってみせるという覚悟と本氣、それが『葉隠』の大高慢!(11月28日)
何があっても決して日本を諦めない! そのための呪文が「大高慢」です。

大高慢は、ただ偉ぶるだけの傲慢(ごうまん)とは次元が違います。自分一人で日本を守ってみせるという覚悟と本氣、それが『葉隠』の大高慢なのです。

「御家を一人で担おうという志が出来ているかどうかであり、学問修行は大高慢でやらなければ役に立たない」と。

この大高慢が、志士人物に必要な「あるもの」をつくります。

◆その人が持っている器量に応じて「学んだこと」が入って来る…(11月29日)

志士人物は「大高慢の精神」を持つべきであり、大高慢は、志士人物に必要な「あるもの」をつくります。それが「器量」です。

器量は「人の器(うつわ)」であり、貫目(かんめ)や度量(どりょう)とも言います。

我々が使う器には、コップや洗面器やバケツなどいろいろありますが、コップにはコップ一杯分、洗面器には洗面器一杯分、バケツにはバケツ一杯分の水しか入りません。

人の器もそれと似ていて、持っている器の容量分しか「学んだこと」が入って来ないのです。

それに対して大高慢は、まさに大空や大海のような器をつくってくれます。
この大高慢による大きな器を、まず志士を自認(じにん)する人から養っていただきたいと思う昨今です。

◆自分より志の大きい人は動かせない…(11月30日)

器量が大きいほど人物は大きくなり、敵をも味方に変えることが出来ます。
人物を大きくするには、まず「自分一人でやってやろうじゃないか」という「大高慢」を持つことです。

そして、その「自分一人でやってやろうじゃないか」という大高慢を具体化すると「志」になります。

器量、大高慢、志、これらを大きく持ちましょう。自分より器量の大きい人、自分より大高慢な人、自分より志の大きい人は動かせないのですから。

現状を打破し、人生を切り開く基本は、自分を大きくする以外にないのです。

◆今一度、元氣、本氣、勇氣を取り戻してください!(12月1日)

おそらく保守系の愛国者と思える者の中に、すっかり日本を諦めている人がいます。

日本人はダメ、日本は最悪などと…。
そういう人は、ダメになってきた日本と、うまくいかない自分の境遇を重ね合わせている氣がします。

言うならば自虐私観であり、ダメな日本と心中したそうな有り様です。

でも、本来は優秀で頭が良く、正義感があり、感性も豊かな人のはずです。

どうか、今一度元氣、本氣、勇氣を取り戻し、持ち前の識見を元に、日本を再生させるべく、後進を鍛えてやってください。

☆6連戦の講義~各地を回りながら疲れを取る!(12月2日)

先週は、6連戦の講義をこなしました!

24日(日)京都
25日(月)橿原(奈良県)
26日(火)坂出(香川県)
27日(水)広島
28日(木)熊本
29日(金)那覇(沖縄県)

京都は古事記語り部「言本師」養成講座の認定試験、あとは林塾「政治家天命講座」の武士道講義です。

3時間超の講義、その後の直会(懇親会)、昼間は長時間の移動…

大変ではありますが、講義が好きだから、聞いてくださるみんなが好きだからやっています!

また、講義は呼吸法だと思ってやり、移動中も「密息」をときどき行います。
朝は必ずストレッチと、部屋で出来る空手道の稽古をやります。
講義前は、しばらく午睡(昼寝)を取ります。

そうやって、疲れを溜めていくのではなく、
各地を回りながら疲れを取るよう心掛けています!

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◆世界は最激変期、日本は新しい社会秩序を興すとき…大同団結国民運動がはじまっている!◆

政経倶楽部で、何度も文明法則史学について述べてきた。それによれば21世紀は東西文明の交代期であり、世界が大きく変化し、具体的には下記の事が起こると予想されている。

・文明交代期中の最激変期は2025~2050年頃となる~いよいよ来年から突入!
・この間、激しい気象異変・エネルギー危機・食糧危機・民族移動などが起こる
・民族移動~その震源地として注意すべきが、ウクライナからコーカサス地方にかけて
・膨張帝国が出現し、今まで栄えていた旧文明を終わらせる(チャイナ?ロシア?)

これに対し、日本は文明交代期を乗り越えられる新しいSS(社会秩序、ソーシャルシステム)を一日も早く建設しなければならない! SSは国家が“生命的寿命体”として発達したもので、政治・経済・文化などが一体となって「成長→繁栄→衰退」する仕組みを持っている。国家はSSに発展することによって、強く自立しながら活動していく。

日本に新しいSSを興す上で欠いてならないのが、大棟梁と呼ぶべき大きな器を持った人物の登場だ。大棟梁には、次のような識見と能力が求められる。

・全体を観る~常に世界全体と日本全体を鳥瞰(ちょうかん)
・核心を掴む~日本を変えるツボ所を捉え、キーパーソンを探し出す
・流れを読む~陰が極まって底を打つのはいつか?陽が極まって天井に届くのはいつか?
・国家百年の計~「共通の目標」となるグランドデザインを大構想
・人物の糾合~新SSに必要となる英雄・豪傑・人物・異才・人財等をとことん集める

それから、新SS建設を盛り上げていくための「大国民運動」を起こす必要がある。SSの誕生と成長には「A型文化」というものが不可欠であり、それは国民的な運動によって創造されることになる。A型文化はSS初期の「少年型社会心理」に基づいており、基底文化に原点回帰することによって創造されていくのである。

我が国の基底文化の、最下層には縄文文明がある。縄文時代は今から1万数千年前に始まり、およそ1万年間続いた。その精神的内容に太陽信仰・先祖崇拝・物心一体観などがあり、これらが日本人の在り方を形成している。

そして、基底文化として忘れてならないのが国語であり、国語には下記の特徴がある。

・周辺の言語から独立しており(孤立語)、その成立は極めて古い
・音読みと訓読みがあり、後者が原日本語と言うべき大和言葉
・一音一音が明瞭で、仮名一文字が一音節となっている
※音節は基本として1個の母音でまとまっている言葉の最小単位で、ア・カ・サ・タ・ナ…など50音全てが1音節となっている。つまり母音がしっかり発音されている

原日本語である大和言葉の成立は、漢字が日本に入って来る前の縄文時代に遡るものと考えられる。これを繙(ひもと)くカギが、大和言葉で編纂された『古事記』にある。そこで筆者は、古事記冒頭の最も重要な内容をまとめた『絵本やまとことば神話』を出版し、それを教本に古事記語り部(言本師・言伝師)を養成している。いよいよ本年から、綜學一門による大同団結国民運動がはじまった。林塾の塾士や古事記の語り部、綜學院(京都・東京)の志士らが協力し合い、A型文化創造が構想されるのである。どうぞご参加を!(政経倶楽部 日本政経連合総研 総研レポート第91号より)