「ぬし」は一人。もしも二人いたら…

こんにちは。松下幸之助塾長は、本氣で「世界の平和と人類の幸福」を祈っておられました。そのことを、ひしひしと感じます。

◆日記(10月1日~7日)
・1日(火)浜松事務所の神棚の間を掃除し、御供物を交換
・2日(水)上京し空手道松濤會本部道場で稽古。夜は経世志塾で講義~勝海舟
・3日(木)政経倶楽部東京例会でスピーチ~講師は松沢成文氏。本部会議参加
・4日(金)山口県防府市で講義~日本に必要な政治家とは。主催は牛身航塾士
・5日(土)恩人の故窪田耕二氏(元防府日報社長)の墓参。大村益次郎の墓参
・6日(日)京都綜學院で講義(小村寿太郎)&中短期計画ワークなどの助言
・7日(月)綜學社京都研修所の神棚清掃とお供物の交換

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【ご案内】

◆「綜医學」講座、来春4月から。続々とお申込をいただいております!

自分の身は自分(免疫力)で守る!

林英臣が長年に亘って説いてきた、綜合学問である「綜學」。
その各論であり、綜學の実学的集大成とも言える「綜医學」講座を、来年春(4月)から開講します。

医療人には、さらにその天職に自信をお持ちいただくために、
経営者には、会社組織をより“健康体”とするために、
政治家には、天下国家を“生命体”として発展させる「国手」となるために、
家庭人には、身近な人たちの健康増進(免疫力向上)を支える綜医學術者となる
ために学んでいただきたく存じます。

毎月1回、日曜日に開催します。会場は、関西(大阪)を予定しています。
時間は、午後13時から16時までの3時間で、2時間講義し、1時間は「手当て療法」や「言葉療法」、「呼吸療法」などを実習します(手当て 言の葉 長息 長生き)。

オンライン受講や録画受講も可能ですから、全国どこからでも受講できます。
現在、仮予約を受け付けております。講座内容など、詳細は下記フォームからご覧ください。

※受講料は一講1万円ですが、10回連続のお申込で11回目を無料とさせていただく割引制度も予定しています(但し、飛び飛び参加は不可。リアル参加出来ない場合は、オンラインもしくは録画で受講していただきます)。
docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfKoNi_b9mkix1rofxJ1sjbnER8qwJS8ItfOyDi9faoDMxANg/viewform

◆note「孫子の兵法」その30
敵を知り、己を知れば、百戦して危うからず!
note.com/hayashi_hideomi/n/n85812a9d0778

◆戦前の日本がよく分かる~昭和2年刊行『大國民讀本』を読む!その18
太陽さん、ありがとお~「太陽主義」~太陽のように生きよう!
note.com/hayashi_hideomi/m/m272a54bb39e7

◆YouTube「綜医學(日本医学)」
綜医學と五感(1) 視覚(ミル)と聴覚(キク)
五感は生命体を守るためのセンサー
YouTube「綜医學」林英臣チャンネルを、是非ともご覧ください。
ご登録も宜しくお願いいたします。

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●評論・随筆●

◆「ぬし」は一人。もしも二人いたら…(10月1日)

「ぬし」は一人です。一人だから、中心(みなか)となります。

ある組織に、もしも「ぬし」が二人いたら、もともと別個の集団か、そうでなければ既に分裂しているはずです。

野球チームの監督も、オーケストラの指揮者も、国家元首も、自治体の首長も、会社の社長も、すべて一人です。

より良い「ぬし」が現れないと、組織はまとまらず、集団は崩れていきます。

では、「ぬし」の役割を、さらに考えてみましょう。

◆「ぬし」は目的を掲げ、方向性を定め、決断を下す…(10月2日)

「ぬし」の役割は、目的を掲げ、方向性を定め、決断を下すところにあります。
その上で、全体を一つにまとめ(統合)ます。

友達の集まりや、同好者が集うサロン程度なら「ぬし」は不要ですが、目的を持った活動体になると、最高責任者である「ぬし」がいないと、やはり巧くいきません。

『古事記』によれば、大宇宙には「天之御中主神(あまのみなかぬしのかみ)」がいて、宇宙全体をまとめています。

「あま」は宇宙、「みなか」は本源的な中心、「ぬし」は統合者、「かみ」は働きや作用のことです。大宇宙には中心があるから、バラバラにならないで一つにまとまっているというわけです。

では、日本国の元首である「天皇」は、どのような「ぬし」なのでしょうか。

◆天皇陛下は、強い神力で国民の先頭にお立ちになる(10月3日)

「天皇」を大和言葉で、「すめらぎ」「すべらき」「すめろき」などと言います。

「す」は進む・全て・統ぶの「す」で、先頭に立って一つにまとめることを、「き(ぎ)」はきつい・厳しいの「き」で、限りなく強い様子を表します。

「すめらぎ」「すべらき」「すめろき」は、強い神力で国民の先頭にお立ちになり、しっかりと国家を統治あそばされることが、天皇陛下の「ぬし」としてのご使命であるということを示しています。

◆天皇陛下は、日本国の祭祀王でもある…(10月4日)

「すめらみこと」「すべらみこと」、これらも「天皇」を表す大和言葉です。
「みこと」は御言(みこと)や詔(みことのり)の「みこと」で、天皇陛下のお言葉を意味します。

天皇陛下は、日本国の祭祀王でもあり、その御言は、大神主(おほかんぬし)として神々と一つになりながら、言挙げされることになります。

このような天皇陛下のおつとめと、総理大臣の役割には大きな違いがあります。

◆君・臣・民、これらの違いと共通点…(10月5日)

「きみ(君)」、「おみ(臣)」、「たみ(民)」という大和言葉があります。
「きみ」は君主、「おみ」は臣下、「たみ」は国民のことです。

それぞれの違いを知るには、「き」「お」「た」の音義を見る必要があります。
「きみ」の「き」は、きつい・厳しいの「き」で強さを、
「おみ」の「お」は、大きい・重い・主(おも)にの「お」で偉大さを、
「たみ」の「た」は、高い・立つ・溜まるの「た」で、堂々と集まっている様子を表します。

これら大和言葉の音義によって、「きみ」「おみ」「たみ」の意味が明らかになります。それにしても、みんな「み」ってすごいでしょう!

◆総理大臣は、筆頭格の「臣(おみ)」(10月6日)

「君(きみ)」、「臣(おみ)」、「民(たみ)」、どれにも「み」が付いています。
「み」は実・身の「み」で、本質や本体を意味しております。

従って、強い「み」を本質とする「きみ」は、最高の君主、
大きな「み」を本質とする「おみ」は、有力な臣下、
堂々とした「み」を本質とする「たみ」は、立派な国民ということになります。

天皇陛下は「大君(おほきみ)」とも呼ばれており、まさに最高の「きみ」です。

一方、総理大臣は大臣たちの頂点に立っており、筆頭格の「おみ」です。
臣下としての総理大臣には、忘れてならない役割があります。

◆「すめらみこと」の天命(10月7日)

天皇陛下の、筆頭格の臣下である総理大臣。その本来の役割は、陛下の「天命」や「志」を、全身全霊で補佐するところにあります。

陛下の「天命」は、人類の使命と重なっておられます。

人類の使命は、「未完成の大宇宙を修理固成する」(『古事記』)ことであり、それを先頭にお立ちになって力強く果たされることから、「天皇」を「すめらぎ」「すめらみこと」とお呼びするのです。