日本の原点を、「縄文の在り方」から探してみよう!

こんばんは。台風10号には随分振り回され、大雨の被害が各地で大変でした。
明日の神戸・今啓林綜學会は、中止になっておりますのでご注意くださいませ。

【お知らせ】来春、「綜医學」講座をはじめます!
林英臣が長年に亘って説いてきた、綜合学問である「綜學」。
その各論であり、綜學の実学的集大成とも言える「綜医學」講座を、来年春(4月)から開講します。

現代文明は部分観に陥りやすく、全体をしっかり観ていないところに問題があります。
医学や医療も同様に、病氣だけを見、患部だけを見、主に身体だけを見てまいりました。

全体観に立つ綜医學は、現代医療の発展に必要となる理念を、東洋日本医学や、大和言葉の日本思想、真言密教を説いた空海の思想などから学びます。
そうして、受講生の皆様には、東西医学融合の基盤となる原理を学んでいただきます。

医療人には、さらにその天職に自信をお持ちいただくために、経営者には、会社組織をより“健康体”とするために、政治家には、天下国家を“生命体”として発展させる「国手」となるために、家庭人には、身近な人たちの健康増進(免疫力向上)を支える綜医學術者となるために学んでいただきたく存じます。

毎月1回、日曜日に開催します。会場は、関西(大阪)を予定しています。
時間は、午後13時から16時までの3時間で、2時間講義し、1時間は「手当て療法」や「言葉療法」、「呼吸療法」などを実習します(手当て 言の葉 長息 長生き)。

オンライン受講や録画受講も可能ですから、全国どこからでも受講できます。
現在、仮予約を受け付けております。講座内容など、詳細は下記フォームからご覧ください。

※受講料は一講1万円ですが、10回通しのお申込で11回受講できる割引制度も予定しています。
docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfKoNi_b9mkix1rofxJ1sjbnER8qwJS8ItfOyDi9faoDMxANg/viewform

◆日記(8月27日~9月1日)
・27日(火)やまとことば姓名師養成講座・第4期3回目オンライン講義
・29日(木)やまとことば国学の世界観・第3期5回目オンライン講義「アメツチ」
・30日(金)助手の力を借りて浜松事務所周囲の草刈り&室内の清掃
・31日(土)実家の両親を見舞う。93歳の父は記憶力抜群!90歳の母も超元氣!
・1日(日)京都綜學院オンライン5時間講義~超天才政治家織田信長に学ぶ大構想力

【ご案内】
◆「孫子の兵法」が読み易いnoteに! 現在、その26まで配信!
戦争は国の重大事。国民の生死が決まるところであり、国家存亡の分かれ道でもある。だから、しっかり考えねばならない!
指示命令が二つの系統から出されると、現場は混乱状態に陥る。
note.com/hayashi_hideomi/n/n91677a054ee5

◆こちらもnoteです!
私たち日本人は、決して闘争思想に誘惑されてはならない!
『大國民讀本』を読む~(17)
note.com/hayashi_hideomi/n/n51c6f34efa8d

◆YouTube「綜医學(日本医学)」
~五行と心の健康~全体を循環と調和で捉える
「こころ」と「からだ」は一つ
泣くときには泣く! 怒るときには怒る!
でも感情はバランスが大事だから、泣き過ぎない、怒り過ぎない…
怒・喜・思・悲・恐~東洋医学では、感情も循環を重視する。
YouTube「綜医學」林英臣チャンネルを、是非ともご覧ください。
ご登録も宜しくお願いいたします。

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●評論・随筆●

◆日本の原点を、「縄文の在り方」から探してみよう!(8月28日)

日本の基底文化としての「縄文の在り方」について、次の5点は外せないと思う。

第1に、太陽を拝む。
縄文遺跡から、夏至や冬至の日を観測する“施設”が見つかっている。

第2に、生命を尊ぶ。
土偶(土製人形)の多くが女性像であり、生命を育む力が信仰された。

第3に、先祖を祭る。
死者を住居の近くに葬ることで、先祖のミタマと共に暮らしていた。

第4に、天地の恵みをいただく。
高度な狩猟採集、あるいは栽培技術により、自然の恵みをいただいて豊かに暮らした。
魚や動物以外に、ドングリ、栗、胡桃(くるみ)、トチの実、山菜、キノコ類、山芋、豆、蕨(わらび)、葛(くず)、山ブドウ、穀類など。

第5に、あらゆるもの(森羅万象)に霊性(神性)を認める。
実用に向かない土器や石棒・石剣などは、祭祀用具として使われた。

太陽を拝み、生命を尊び、先祖を祭り、天地の恵みをいただき、あらゆるものに霊性を認め、感謝しつつ幸せに暮らしていたのが、縄文の在り方であったと考える。

これらの在り方は、江戸時代までは、ちゃんとあったはず…
それらが失われてきたのはなぜか?

◆このままでは、日本人は幸せから遠ざかるばかり…(8月29日)

日の出に手を合わせず、月を愛(め)でたり、星空を眺めたりしない…
現代人は、いかに自然と隔絶した暮らしをしていることか。

また、生命を軽視して、人間や動物に対する虐待が絶えず、時間軸を失って、先祖や歴史を無視し、「お陰様で」という感謝の念に乏しく、「お互い様」という言葉が死語となって、人と人の関係性が希薄化し、「もったいない」という心を忘れて、物を大事にしなくなった。

このままでは、日本人は幸せから遠ざかるばかりだろう。
これらの一因に、近代科学の部分観があると思う。

◆冷淡で自己中心的な、面白味の無い人間ばかりになってしまう(8月30日)

「科学」の研究の基本は、シンプルロケーションにある。
シンプルロケーションは、研究の対象や環境を単純化することを意味する。
部分化・局在化・専門化することでもある。

たとえば、ある種の微生物を研究するとき、温度や栄養状態などを一定にし、同一の環境に置くことで研究を進める。その環境を「単純な系」という。
単純な状態のもと、同じ事を何度やっても同じ結果が出る、ということが確認されたときに、科学的に証明されたということになる。

しかし、実在の世界は「単純な系」ではなく、あらゆるものが関わり合う「複雑な系」で成り立っている。

このシンプルロケーションという在り方が、生き方や価値観にあてはめられるとどうなるか。
冷淡で自己中心的な、面白味の無い人間ばかりになってしまう氣がしてならない。

◆日本人を面白味のある人間にしたくて、綜學(綜合学問)を創始した…(8月31日)
シンプルロケーションが、生き方や価値観にあてはめられるとどうなるか。
その部分観によって、それぞれが自分自身を「単純な系」に置くことを好むようになり、時間的にも空間的にも、己を狭い世界に閉じ込めてしまうことになるだろう。

自然と隔絶し、生命を軽視する。先祖や歴史と断絶する。相手への感謝の念が乏しく、人と人の関係性が希薄化する。モノとココロが分離して、モノを大事にしなくなる、などと。

そうした原因が、言うならば、近代以降の“科学信仰”にあるという氣がしてならない。
このままだと、日本人は冷淡で自己中心的な、面白味の無い人間ばかりになってしまう。

それを何とかしたくて、綜合学問である「綜學」を創始したのである。

◆嬉しい!とか、これ大好き!という情緒が大切…(9月1日)

日本人が冷淡且つ自己中心的になり、面白味に欠けた人間が増えてしまった。
昨日の投稿では、その理由として“科学信仰”による部分観を挙げた。

科学は客観的な分析を基本とするため、努めて主観を排除しようとする。
そのため、「俺は、嬉しく感じた」とか、「私は、これ大好き!」といった主観的な情緒が、いつの間にか抑えられてしまう傾向がある。

昇る朝日を見たとき、「あれ(太陽)は核融合反応というやつさ」と言うだけで、太陽のお陰に感謝するということはない。

山を望んだとき、「噴火して溶岩流が固まったんだよ」と説明はするが、その霊氣に心打たれるということはない。

歴史上の人物の活躍を学んでも、とくに感動するということはなく、「奴は親の基盤を使っただけさ」などと批判し、むしろ欠点や問題点を挙げては扱き下ろす(こきおろす)だけ。

こういうところに、科学による部分観の弊害があるのだと思う。

さらに、タブーを恐れないで言えば、自由主義・平等主義・民主主義といった西欧思想が、日本人の感性を歪ませ、小粒化させてきた原因となっている…