その25 生きる喜びが湧いてきて身心が整い、ご先祖とは“二人三脚”の人生に…

「何が正しいかを考えるときのヒント」の最終回は、「使命から正しい生き方を考えてみる」です。「使命」には、文字通り「命を使う」という意味があると言えます。自分の命を、一体何のため誰のために使うのか。それを真剣に考えてみることによって、生き方や在り方における正しさを確立していこうということです。

私たちの周りには、「目立ちたがり屋さん」が沢山います。表向きは「世のため人のため」を語っていても、本心では損得を基本に常に「自分のため」を考え、事ある毎に目立って人から注目され、偉さを認めてもらえるよう動いてばかりいるような輩(やから)です。そういう人に接してみて、どれだけ「正しい生き方」を感じられるでしょうか。天下国家に対する使命感よりも損得勘定に関心が向き、いつも利害得失を計って生きているような人なのですから、私心が匂ってきて醜いとしか言いようがなく、生き方に美しさがありません。

そうならないよう、使命から「正しい生き方」を考えてみたいと思うのです。
それを、日本の使命、地域の使命、会社の使命、家の使命、自分の使命(天分)に分けながら、下記のように考察してみては如何でしょうか。

・日本の使命に適っているかどうか。
我が国には、世界平和の要を興して、人類を一つの家のように幸福に導くという大使命があります。これを神武創業の精神といいます(六合開都 八紘一為)。
自分の生き方や在り方が、それとどこまで重なっているかについて考えてみましょう。

・地域の使命に適っているかどうか。
地域には、それぞれ尊い歴史があり、それを支えた立派な人物がいます。それを掘り起こしつつ、地域の使命と自分の使命を繋(つな)げてみましょう。

・会社の使命に適っているかどうか。
しっかりした会社には、考え方の基本である理念や社是、事業推進における崇高な目的、そして社長の志があります。それと、社員である自分の使命を重ねてみましょう。

・家の使命に適っているかどうか。
それぞれの家には、何かで活躍したご先祖がおり、その遺志が受け継がれていたり、あるいはやり残した無念が残されていたりします。家訓として、家の使命が伝承されている場合もあります。それらから使命を見出し、引き継いでいくところに、子孫の役割があると言えるでしょう。

・自分の使命(天分)に適っているかどうか。
自分には自分の個性や特質、天性と呼ぶべき可能性があります。「自分」とは、まさに「自己の持ち分」のことであり、天からいただいた我が持ち分が「天分」です。自分の使命は、この天性や天分を生かしたときに見出されるはずです。
それらをよく自己観察しつつ、天性・天分を生かした使命を持つことで、自分流の美しい人生を歩んでまいりましょう。

そうして、日本・地域・会社・家・自分、それぞれの段階における使命を果たしていけば、腹が定まってきて身体は整い、生きる喜びが湧いてきて心体は落ち着いてきます。天地自然の原理に通じながら、ご先祖とは“二人三脚”の人生となるのですから、身・体・霊の三位一体の健康人生が自ずと導かれるはずです。
(続く)