◇古代の人たちは、縄を結んで約束を交わした◇
『老子』第八十章の続きです。「縄を結んで之を(約束に)用い」る。
この文の趣旨は、文字に頼ったり、情報に惑わされたりすることへの注意にあります。
文字の無い時代では、縄の結び目で数などを表し、約束の記憶としました。この方法は、古代中国やインカ帝国などで用いられておりました。
やがて文字の発明によって、膨大な情報を整理し伝達することが可能となります。文字は文化の創造や伝承において、この上なく便利な手段です。
しかし、便利さには必ず弊害が付きまといます。
文字は文章を生み、文章は「知識による観念の世界」をつくってしまったのです。観念とは、実際には無いのだが、頭の中でのみ有ると観て(考えて)しまう想念のことです。文字と文章によって、頭の中だけに存在する「架空の世界」が生まれ、それによって様々な問題が起こったのです。老子は、この観念の弊害を批判し、誠実に約束を交わした頃を思い起こさせようとして「結縄」の話を出したのでした。
◇自由の本来の意味は、自立や自主性にある◇
観念による間違いの例として、何をしても構わないという勝手主義の「自由」や、全く同じでなければいけないとする「平等」があります。
この世は、大は銀河や太陽系、小は原子・量子に至るまで、全ての存在が全体と関わり合い、周囲とつながり合って成立しております。全然他と関係しないでいられる自由な存在というものは有り得ません。
そもそも自由の本来の意味は、「自らに由る」という自立や自主性にあります。これを、何をしようが許され、傍若無人に振る舞っても構わないという意味に解釈したら、観念が一人歩きして、社会は自分勝手な人で溢れ、やがて秩序は保たれなくなります。自由を履き違えて理解することほど危険なことはないのです。
◇全く同じという意味での平等は有り得ない◇
また、この世に存在する物は、その一切が個性別であり、二つと同じ物はありません。工業製品のような同規格の物は、見た目は確かに同じ物のようですが厳密には違います。精密に量れば微妙に質量が違うでしょうし、実際に用いられる場所や、使われる際の周囲との関係性も異なります。則ち、全く同じという意味での平等は有り得ません。
平等という言葉は、元々仏教の用語でした。阿弥陀如来の慈悲の光は、あらゆる衆生に遍(あまね)く注がれます。その分け隔てのない慈悲の光を平等と言ったのです。
この尊い仏教精神が歪曲して用いられ、「現象的に同じにしなければ間違い」という誤った観念(考え方)を生んでしまいました。その結果、名簿は男女を分けないで作る、通知表の評価を全員同じにする、運動会の徒競走は横並びでゴールさせる、などという滑稽な事態が教育現場で起こってしまったのです。
これも見落としてはならないことですが、観念としての自由と平等は、考え方として対立する関係にあります。自由を重んずれば平等は崩れ、平等を目指せば自由は制限されます。両方とも成り立たせることは最初から不可能であり、無理してやろうとすればするほど矛盾した状態から抜け出せなくなってしまいます。
観念的な知識や価値観によって、多くの人が惑わされ、実在を素直に直覚する力を失いました。頭の中で考えて終わるのではなく、もっと体を通して察知し、自分で決断出来る能力を取り戻さねばなりません。(続く)
◆林塾出身者・選挙のお知らせ。原大本徹を練り上げた志士たちです!
☆印は塾士です(林塾を中心に活動している者を塾士と呼んでいます)。
<東北>
(4月3日告示 12日投開票)
☆渋間 佳寿美(7期生) 山形県議会議員選挙(米沢市)
菊池 勲 (10期生) 青森県議会議員選挙(弘前市)
(4月19日告示 26日投開票)
☆江花 圭司(7期生) 福島県喜多方市議会議員選挙
☆相田 光照(7期生) 山形県米沢市議会議員選挙
☆中村 圭介(7期生) 山形県米沢市議会議員選挙
川崎 朋巳(9期生) 山形県上山市議会議員選挙
佐藤 卓也(10期生) 山形県新庄市議会議員選挙
<関東> ※中部を含む
(4月3日告示 12日投開票)
中澤 裕隆 (4期生) 千葉県議会議員選挙(柏市)
菅原 文仁 (5期生) 埼玉県議会議員選挙(戸田市)
☆柿沼 貴志 (6期生) 埼玉県議会議員選挙(行田市)
☆藤本 好彦 (6期生) 山梨県議会議員選挙(南アルプス市)
☆山本 貴史 (7期生) 静岡県議会議員選挙(袋井市)
桜井 崇 (7期生) 千葉市議会議員選挙(花見川区)
山本 遼太郎(10期生) 浜松市議会議員選挙(中区)
(4月19日告示 26日投開票)
☆小坂 英二 (4期生) 東京都荒川区議会議員選挙
☆伊藤 央 (5期生) 東京都小平市議会議員選挙
長谷川 雄祐(5期生) 千葉県習志野市議会議員選挙
加藤 元章 (5期生) 静岡県沼津市議会議員選挙
☆小川 義人 (6期生) 千葉県印西市議会議員選挙
☆山本 光宏 (7期生) 神奈川県大和市議会議員選挙
☆柳 毅一郎 (8期生) 千葉県浦安市議会議員選挙
小澤 隆 (9期生) 静岡県沼津市議会議員選挙
鈴木 誠 (9期生) 東京都稲城市議会議員選挙
阿久津 皇 (9期生) 東京都世田谷区議会議員選挙
栗林 寿行 (10期生) 東京都杉並区議会議員選挙
須藤 英児 (10期生) 東京都大田区議会議員選挙
<関西>
(4月3日告示 12日投開票)
☆岡本 忠蔵 (2期生) 京都府議会議員選挙(舞鶴市)
田中 健志 (2期生) 京都府議会議員選挙(京都市中京区)
二之湯 真二(3期生) 京都府議会議員選挙(京都市右京区)
神谷 宗幣 (3期生) 大阪府議会議員選挙(吹田市)
☆占部 走馬 (5期生) 大阪府議会議員選挙(茨木市)
☆植田 龍一 (5期生) 奈良県議会議員選挙(大和高田市)
☆山口 克浩 (5期生) 京都府議会議員選挙(八幡市)
永藤 英機 (5期生) 大阪府堺市議会議員選挙(堺区)
☆谷本 佳亮 (7期生) 大阪市会議員選挙(淀川区)
中田 慎也 (8期生) 兵庫県議会議員選挙(伊丹市)
黒田 征樹 (10期生) 堺市議会議員選挙(東区)
(4月19日告示 26日投開票)
渡邉 謙二朗(2期生) 兵庫県西宮市議会議員選挙
☆石川 勝 (4期生) 大阪府吹田市議会議員選挙
☆畑中 政昭 (4期生) 大阪府高石市議会議員選挙
☆南出 賢一 (4期生) 大阪府泉大津市議会議員選挙
☆渡辺 裕 (4期生) 大阪府四条畷市議会議員選挙
☆千住 啓介 (4期生) 兵庫県明石市議会議員選挙
諸岡 覚 (5期生) 三重県四日市市議会議員選挙
佐藤 基裕 (5期生) 兵庫県宝塚市議会議員選挙
足立 将一 (6期生) 大阪府吹田市議会議員選挙
澤田 直己 (6期生) 大阪府吹田市議会議員選挙
竹内 太司朗(6期生) 大阪府守口市議会議員選挙
佐藤 光紀 (6期生) 奈良県生駒市議会議員選挙
北川 元気 (7期生) 滋賀県彦根市議会議員選挙
大河内 茂太(9期生) 兵庫県宝塚市議会議員選挙
林 健太 (9期生) 兵庫県明石市議会議員選挙
寺前 尊文 (10期生) 兵庫県芦屋市議会議員選挙
(4月21日告示 26日投開票)
三宅 良矢 (9期生) 大阪府忠岡町議会議員選挙
<中四国>
(4月3日告示 12日投開票)
横山 文人 (10期生) 高知県議会議員選挙(吾川郡)
(4月19日告示 26日投開票)
☆浜口 卓也 (6期生) 高知県高知市議会議員選挙
☆植條 敬介 (6期生) 香川県坂出市議会議員選挙
<九州>
(4月3日告示 12日投開票)
☆古川 裕紀 (5期生) 佐賀県議会議員選挙(神埼市、郡)
江口 善明 (6期生) 福岡県議会議員選挙(久留米市)
冨永 正博 (9期生) 福岡市議会議員選挙(東区)
(4月19日告示 26日投開票)
平木 一朗 (5期生) 福岡県大川市議会議員選挙
赤司 泰一 (5期生) 福岡県筑紫議会議員選挙
長野 恭紘 (5期生) 大分県別府市長選挙
野北 悟 (7期生) 佐賀県多久市議会議員選挙
斉藤 了介 (7期生) 宮崎県宮崎市議会議員選挙
金子 和智 (8期生) 福岡県田川市長選挙
松岡 隼人 (8期生) 熊本県人吉市長選挙
東 真生 (8期生) 佐賀県伊万里市議会議員選挙