No.92 山の威厳と、谷の器量を併せ持て

儒家の「後天の徳」、道家の「先天の徳」

「徳」は、儒家(孔子など)と道家(老子など)が、同じくらい好んで使う言葉です。儒家が「徳」と言う場合、自己啓発によって磨かれた「後天の徳」を指す場合が多いのに対し、道家では持って生まれた「先天の徳」を意味するのが普通です。教化の努力を重んずるのが孔子であり、本来備わっている荒木(樸)の魅力を損ねないよう教えているのが老子なのですから、その違いは当然のことです。

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