団体や会社など、何らかの活動を行っている組織は、途中で大抵「中だるみ」を起こします。その対策を考えるときに、生命体をモデルにしてみては如何でしょうか。
生命体は中心の統括力によって、全身が有機的に働いております。団体や会社においても、中心力の届いたところまでが全体となります。従って、中心者には本氣度の強さや、「これをやるのだ」という使命感の高さが常に求められることになります。
そして、一つの組織に中心は一個(一人)です。もしも一つの組織に中心が二つあったら、分断が生じて、それぞれ別個の存在となってしまいます。メンバーは、どちらに付いていったらいいのか分からず、混乱するばかりです。
中心が必要な理由は、その役割にあります。企業の社長という中心であれば、会社の基本精神(仕事における考え方の基本)である経営理念を明らかにし、経営計画(長期・中期・短期)など会社全体が進むべき方向を定めます。
そうして大小様々な決断を下し、必要な人・物・お金を用意・工面することになります。
また、中心者は最終責任を取らねばなりません。通常、「責任を取る」というのは辞めることを意味する場合が多いでしょうが、決めた事をやり抜いて「責任を果たす」ということも忘れてはなりません。いずれにせよ、中心者は皆が仰ぐ統合の要(かなめ)なのですから、敬われ、親しまれるところの威厳や人望が求められます。
生命体をモデルにするということでは、その働きである「個体の維持成長」と「新陳代謝に努める」ということにも着目しておきましょう。生命体がその維持のために行う新陳代謝は、活動体における「人の出入り」に置き換えて良いかと思います。
どんな素晴らしい会にも必ず人の出入りがあり、それが避けられない新陳代謝になっていると考えられます。組織や個々人は、恒常的にいろいろな変化にさらされています。世の中も、それぞれの人生も、一瞬の停止無く動いているのです。そのため、常連の参加者が生活の変化によって引っ越されたり、体調の不具合によって休まざるを得なくなったりといったことが、しばしば起こります。
そういうことから、現状維持でいいと思ってしまうと、組織はたちまち衰亡いたします。それを防ぐには、周囲への声掛け(宣伝)に励み、新しい参加者会員の募集を行い、また団体の役員や世話役、運営メンバーなどになってくれる幹部を育てるといったことを忘れてはなりません。そういう努力によって、生命体のような年輪成長が起こるのです。
生命体的組織というものは、ミナカ(中心)のもとに、タテ・ヨコがクミ(組)となっています。中心者の本氣と熱意が一人一人の同志に伝わるのがタテ、仲間同士の連携がヨコ、そうして全体がクミとなります。ミナカ、タテ・ヨコ、クミ。これを論じたのが、綜學の日本組織論です。
中心力を高める際、「3の魔力」も意識しましょう。一人では点にすぎませんが、二人になると線になり、三人の同志が結束すれば三角の面となって、そこに「精神エネルギー場」が生まれます。その「場の力」によって、組織は求心力とともに成長力を起こすのです。皆様が携わる活動体の、その天命を信じます!